菅野教授の著書では『労働法』が知られていますが、人事・労務実務担当者が勉強のために読む労働法の本としては、こちらの方がわかりやすい。 2004年版(2002年版の改訂版)で、その間に改正のあった労基法への対応ほか、派遣社員の問題や労使紛争解決システムなど近年のテーマも扱い、わが国の雇長期雇用システム信仰の揺らぎにも言及しています。Q&A形式ですが、「人事権とは何か?」「労働契約の期間は当事者間で自由に定めることができるか?」といったものから「○○社は……」といった判例を扱ったものまでとりあげ方が多様で、すぐに回答を示すよりも考え方のプロセスを示すことに重点が置かれているのが特徴です。また中にはあえて回答を特定していないものもあり、現行法への問題提起にもなっています。 司法修習を経て教授になった著者らしく、実務寄りで判例解釈が光る1冊。 |