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 死刑囚ピーウィーの告白―猟奇殺人犯が語る究極の真実 (扶桑社ノンフィクション)
死刑囚ピーウィーの告白―猟奇殺人犯が語る究極の真実 (扶桑社ノンフィクション)
 
¥ 620
発売日:1997-06
扶桑社
オススメ度:
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■  自尊感情
 他人が自分をどう評価するかでは無い、自分自身が己をどう評価しているかを定義する言葉である。
 連続殺人鬼、それも知能の高い者の多くはその才能にも関わらず「達成率」が低い。稀に会社を興し、或いは株取引で大金を得る者も居るが、彼等は例外なく「他者を踏みにじる」事でしか、真に自分のエゴを満たす事が出来無いでいる。
 これはそうした自尊心が高く支配欲の強い一人の男が、自己達成を試みた物語である。本人と被害者にとって不幸な事に、ドナルド=ギャスキンズは脳の疾患と生まれ育ちのせいで、食事をするように他者の陵辱を必要とした。
 FBI心理捜査官など、外部からそうしたシリアルキラーに迫った著作は数多いが、犯罪者の内面からその真実に迫った異色の、そして貴重な一作である。

■  「怪物」っていったい何なのか・・。
僕は殺人の形態は別として、「殺人に至る可能性」や
「サディスティックな嗜好」は程度の差こそあれ、
日常の心理の延長にあるものだと思う。
つまり、決って他人事ではない、と考えている。
しかし、本書に描かれる当事者の発言が、
「完全に本音」であるならば、我々との「断絶」
は恐るべき距離をもっていると思わざるを得ない。

幼い子女へ性的な拷問の動揺もなく語る。
その描写は陳腐な表現だが、悲惨の極みだ・・。
僕は溢れてくる怒りを押さえられなかった。
しかし、しかしだ。
淡々としかも誇らしげに語るこの当事者の発言の背後に、
『なぜ人は快楽のために人を犯し、殺すのか』
の理由が大きく横たわっていると思う。

尊大に『自分は神と同等だ』と悦に至らせるまでの、
荒んだ人生と壊れてしまった精神。
おそらく、『人格障害』を『鬼畜の怪物』に
してしまう責任も、決して他人事ではない。
最後に、当事者の犠牲者となった方々へ深い追を・・。


 
 
 
 
  
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