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 ハイウェイスター (アクション・コミックス―大友克洋傑作集)
ハイウェイスター (アクション・コミックス―大友克洋傑作集)
 
¥ 700
発売日:1979-10
双葉社
オススメ度:
通常2〜4週間以内に発送
 


 


■  大友克洋を知るために必須の一冊
有名になる前の大友克洋の作品集。普通の娯楽作品とは一味も二味も違う異質の作品集です。AKIRAだけしか知らない人が楽しめるかどうかはわからないが、童夢を面白いと感じた人なら買うべきです。なんでもない日常の一場面を独特の雰囲気で描いて鑑賞に堪えうるものにしてしまう異常な力量が伝わってきます。

彼が「天才」といわれる理由を探すにはAKIRAよりもこの作品集のほうが適していると思います。

■  空気を描く
大友克洋は、空気の描き方が優れている。
絵の上手さ、パースペクティブの正確さはもとより、
登場人物どうしの距離感、感情の起伏の振幅など、
その感覚…というか間隔が、きわめて印象的な空気感を演出しているのだ。

大友作品の結末で最も多く描かれているのが、「別れ」である。
感情的に、物理的に、人物と人物の距離が無限に開いていく。
その距離と速度、互いの関係の断絶は、読者の感情を強く揺さぶる。

たとえば「スカッとスッキリ」のラストシーンの、
主人公と扇風機のスイッチの距離のどうしようもなさは、
さながらミケランジェロの「アダムの創造」のようでさえある。

大友克洋が選んだ「距離」を味わいながら読んでみたい一冊だ。


■  ニューシネマを思わせるマンガ
出てきた時の大友の特質が良く出ており、'70年代の気分が感じられ、「ショートピース」と共に大傑作「童夢」に至る大友の原点と言える傑作短編集。退屈な日常に、限定された人間たちの個人的な事件が起きたり、起きなかったり。妙にリアルで白い画で描かれた汗、子供の体型、奥さんの身体など、現実のカッコ悪さ、情けなさ、むさくるしさと共に、その時の気分が感じられる。しかしそれぞれの読後感は、ただ暑さを感じたり、閉塞感あるいは爽快感を感じたりと、様々。また、「星霜」「さよならのおみやげ」など語るストーリーを持つ老人が主人公のものは、素晴らしい短編小説を読んだ後の満足感が残る。個人的には表題作の「ハイウェイスター」が好きですが、どの話もおもしろく、特に老人が素晴らしい。他の誰でもない大友の傑作揃いです。読めるうちに読むべし。

■  大友克洋の原点
 大友克洋初期の傑作を集めた作品集。
SFばかり描いてると思われがちですが、日常の1コマを
描かせてもとても巧い。「家族」「スカッとさわやか」
「酒井さんちのゆきえちゃん」など、どうでもいい日常が
マンガのネタになる。すごいマンガ家です。
 この頃から、白いところが多くて、主人公がダレでもなく

神のような視点で描かれています。これぞ大友の原点!


■  1980年頃コミックに登場した<日本人>の顔
「アキラ」があまりにもメジャーになってしまったので、今ではひょっとして忘れられがちのことなのかもしれない。語り尽くされているとは思うが。大友克洋氏の凄いところは、「バブル」を予感させるこの時期(1979)に、こんな風に<日本人>の顔を描いてしまったということだ。

 
 
 
 
  
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