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| | | ハイエク 知識社会の自由主義 (PHP新書) |
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不況下で抹殺されたハイエクの思想に迫る |
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| 本書は、ブログで話題の経済学者が、故人の業績を素人からガチガチのマル経の人までわかる様に咀嚼した好著である。メディアでは、今だに「小泉改革の規制緩和が格差を生んだ」などと根拠無いスローガン(実態は高齢化の進展による世代間格差の拡大だが。)を掲げた格差是正論者が跳梁跋扈している。こうした格差是正論議がなぜ時を経て度々世の中に出現するかについて、部族社会の成立からの導出している点は秀逸だ。一握りの優秀なリーダーが国をより良い方向に導くというハーヴェイロードの前提は、社会主義圏の崩壊を見るまでもなく失敗が明らかである。一旦葬り去られたケインジアン的政策が、オバマ次期米政権で復活すると予想される今こそ、この本のテーマに立ち返り、政府の膨張主義に対する健全な懐疑を養うべきであると思う。 |
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| ■  |
格差社会にハイエクは無力 |
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| ハイエクの生涯、その徹底した自由主義的主張、現在でも語り草となっている経済学の重鎮、ケインズとの論争まで詳細に記しているのは非常によい。全体としては非常に良書だと思うのだが、これほどまでに現代日本社会で『格差の拡大』が騒がれているときに、あろうことか池田氏は本書の中で『もし格差が広がっているのだとしても、一体どうしろというのだろうか』とまさかのブン投げ宣言をしている。これは非常によろしくない、と一個人の視点から思う。知識のある人間が困っている人間に対して『どうしようも出来ない』と言うのでは、一体なんのために学者になったのかわからないではないか。自ら得た知識で貧困にあえぐ人々を何とかしようと思わないのか? というわけで星は三つとしておく。現在日本で進行する新自由主義を批判的に見るための視点を養うもよし、単にハイエクに対しての理解を深めるために読むのもよし、と言う風に突き放して読めるならいいが、池田氏の主張が出すぎているのはやはりマイナスポイントであろう。 |
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