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 テレビ報道の正しい見方 (PHP新書)
テレビ報道の正しい見方 (PHP新書)
 
¥ 693
発売日:2000-10
PHP研究所
オススメ度:
通常4〜6日以内に発送
 


 


■  着眼点は良いが…。
問題意識の持ち所は良く、有意義な問題提起がなされている。しかし、ことごとその問題に対する検証方法が甘い。

例えば、NHKのドキュメンタリーで、「大地震後のトルコに対する日本のODAに対して、現地の人々が大変不満を持っている、日本のODAはダメだ」という報道がなされたのに対し、違和感を感じた著者はトルコへ出向く。しかし、そこで得た結論は、「自分が話したトルコ人は皆日本のODAに感謝していた」というレベルである。
これでは子供の喧嘩である。「僕のうちではカレーは牛肉だ、私のうちではチキンだ」というのと同じ。NHK報道が偏っているというなら、アンケート調査を行うなり、最低限の客観性が担保された調査をしないと何の説得力もない。

「同じ事件について各ニュース番組がどのように扱ったか」という項も同じ。全ての局の報道内容を検証するのは良いが、やれゲストが適切でないだの、有事法制と不審船を結びつけるのはおかしいだのと、茶の間の一視聴者の感想・私見の域を出ない指摘に終始している。

形式面では、主述不対応の部分が多く、文章として稚拙である感が否めない。

総じて、ブログ等に掲載するものとしてならばそれなりのレベルに達しているが、本として出版すべきレベルのものかは大いに疑問だ。

■  わかりやすい!!
「テレビ報道」の一般論ではなく、個々の番組を取り上げ、分析を行っているところが良いと思う。番組
としての偏りは、「ニュースステーション」よりも、「ニュース23」の方が大きいという点は意外だった。

また、NHKスペシャルを取り上げ、その問題点を指摘する項も面白かった。どのようなプロセスでドキ
ュメンタリー番組が制作されるのか、そのプロセスにおいて、どのような問題が発生する可能性があるの
か、といったことを理解できる内容だった。

放送が終了した番組もあるので、是非次回作を期待したい。


■  もうちょっと分析に力があると◎
著者が体験したTV報道に関する問題などに加えて、各局のニュース番組の報道の仕方などを比較分析している。

本書が意図するように、TVの視聴者にとって「メディアリテラシー」なるものが必要であるというのはその通りだし、こういう本が存在する意義というのはもちろんあるだろうが、不満だったのは、本一冊の情報量としてはやや薄い印象を受けた点だ。

最初に出てくる、NHK報道の話は確かに詳しくなければスルーしてしまうような話題ではあるが、個別のそれほど驚きのない議論がポツポツとなされているような部分が多く、分析に割かれたエネルギーのようなものを感じ取ることができない。TV出演で忙しそうな著者だが、一応学者が書いた本ということで、もう少し気合の入った本を期待していたのだが、そういう期待には沿わない本だった。

雑誌記事程度に軽く読み流す本としては最適。


■  もっと売れるはずだけど…
本当にこういう時代だとメディアリテラシーは、何よりも重要でしょう。具体的に北朝鮮不審船問題、森元首相の『神の国』発言などを各ニュース番組がどう伝えたかを検証します。

各方面で絶賛されたNHKのドキュメンタリー番組を明らかにミスリードしていると言って告発しています。それを調べるためわざわざトルコまで飛んで調査をするフットワークの良さも見事です。

NHKニュース、ニュース23、ニュースステーション、ニュースジャパン、今日のできごとなど各局の放送内容を具体的に見ていくのでどの方でもわかりやすく、役立つと思います。あまり売れていないようですが、メディア批判ですから宣伝してもらえないのでしょうか?


 
 
 
 
  
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