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 日本海軍がよくわかる事典―その組織、機能から兵器、生活まで (PHP文庫)
日本海軍がよくわかる事典―その組織、機能から兵器、生活まで (PHP文庫)
 
¥ 800
発売日:2002-07
PHP研究所
オススメ度:
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■  旧日本海軍を知るのに手頃な一冊
軍艦、航空機、(各時期、各海戦ごとの)部隊といったハードウェアから、士官と海兵の養成システム、訓練、艦上生活、上層組織、幹部のプロフィールといったソフトウェアまで一通り記述しています。
文庫でありながら幅広く、良く行き届いています。

海軍ファンというよりは艦艇ファンの私としては、教育システムや艦上生活といったソフト面の記述は冗長に感じず、手頃だと思いました(ハード面については、これ以上の詳細を求めるのは酷でしょう)。
軍艦はやはり人が動かすものだと(そして大変なことだと)思いました。
士官養成でも艦上生活でも取り上げる、時に死に至らしめたほどの制裁の証言(の引用)が印象に残りました。

「日本陸軍がよくわかる事典」と合わせて求めると、違いが分かると思います。

■  太平洋戦争の参考書に最適。
毎年8月には太平洋戦争を思い返すことにしています。その際に最適な参考書としては、まずPHP文庫の「太平洋戦争がよくわかる本」がありますが、その辞典としてこの「日本海軍がよくわかる事典」と「日本陸軍がよくわかる事典」を座右に置くことをお奨めします。日本海軍の咸臨丸から、明治の軍艦、その後の主要艦艇、海軍戦闘機、指揮官・参謀、その他多くの写真が収められています。また多くの資料が満載ですので、文庫としては十分な内容に満足しています。「日本陸軍がよくわかる事典」に比べると、航空隊実戦部隊や練習部隊等の資料に頁数を割きすぎているのが気になりました。

■  大方が網羅されています
日本海軍の生い立ちから、開戦前の基本的な対米戦略、兵学校や各艦隊の基本構成、幹部のプロフィール、各戦艦や航空機の性能まで、あらゆる情報がコンパクトに詰め込まれています。これで文庫サイズというのはお得です。
しかしながら、各項目については、「写真太平洋戦争」を始めとする専門書や写真集、もしくは雑誌をご覧になったほうが、より多くの正確な情報と論説に触れることが出来るので、あくまで「事典」として、とっかかりとして使用すべきでしょう。
ところで、この本で特筆すべきは、精神注入棒を使った海軍のシゴキを、当時の証言を元にありありと暴露しているところです。陸軍よりも理性的とされた海軍でさえ、不合理なシゴキが存在し、死者すら出ていた事実が示されます。
当時の日本は、国力の単純な比較以上の戦いをやったことは事実ですが、こういう不合理な点を、兵隊の暮らしぶりから幹部の戦略立案に至るまで取り除いておけば、もっとマシな戦いが出来たのではないか、少なくとも、戦う前に兵を負傷させる愚は犯さなくてもいい、と思いました。

 
 
 
 
  
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