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 できる社員は「やり過ごす」 (日経ビジネス人文庫)
できる社員は「やり過ごす」 (日経ビジネス人文庫)
 
¥ 630
発売日:2002-07
日本経済新聞社
オススメ度:
通常24時間以内に発送
 


 


■  「世の中は変わってしまった」では済まされない
「やり過ごす」ということは現実問題としてある意味大切なことです.上司や企画部門から降ってくるオーダーを一々まじめに対応していては体が一つでは足りないという話はよくあります.そしてその「やり過ごし」を尻ぬぐいする人がいるというのもまた現実です.

本書では,この「尻ぬぐい」をする人がいるからこそ会社が回っていくとしています.そして,未来への見通しがあるからこそ尻ぬぐいのような役目も社員はやっていけるのだと.言っていることは間違ってはいないと思いますが,本書の理論のとおりだとするとこれからの日本の企業はあぶないですね.経済や会社の発展はなかなか見込みにくく,年功序列の仕組みが崩れた今,自分の将来すら見通せない状況です.また,成果主義や目標管理評価によって「尻ぬぐい」をすることの本当の価値が見失われているのではないでしょうか.

「世の中は変わってしまった」の一言では片付けられないものがあるということを改めて感じます.

■  面白いが、日本礼賛癖が玉にキズ
この本の長所
1.日本企業の本当の強さを、「やり過ごし」「尻拭い」などをキーワードとして分析しているところ。
2.その議論の展開が、結構意外で面白いところ。
この本の短所
著者は相当な日本礼賛癖をお持ちの方のようだ。たとえば、(1)「上司が部下にこなしきれないほどの量の仕事を与える」(p39)ことが長時間労働や過労死・自殺の原因ではないのか。なぜ批判しないのか。(2)本当に、欧米人が「未来は現在ほどに重要でないと思って」おり、日本人は未来を重要視しているのか(根拠を示してほしい。著者の印象論ではダメ)。
結論
長所星5つ、短所で星1つ減らして、星4つ。

■  未来を信じられるかどうか
未来を信じられるかどうか
社員が会社での自分の未来を信じられなくなった時に
「尻拭い」で運営されてきた組織が働かなくなって破綻する。
予言的な感じがします。いま、あちこちでその綻びが現れて
来ている・・・。欧米社会が「未来」を重視しないという事が
本当ならそれは日本社会とは相容れないと改めて思いました。

■  果たして自分はどのようなサラリーマンだろうか・・・・?
「よく見ているなぁ・・・」というのが読んだあとの率直な感想です。
筆者の「『尻拭い』で組織はまわる(第2章)」とういう説や「泥をかぶる係長(第三章)」はうなづきながら読んでしまいました。サラリーマンなら誰でも感じることではないでしょうか。

ただ就労前の学生等がこれを読み「やっぱりリーマンにはなりたくない」なんて安易に思われると困ります。この筆者の仮説とされる内容が立証されるにはまだ少し時間がかかりそうです。

 
 
 
 
  
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