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Soft Power: The Means to Success in World Politics 
The Paradox of American Power: Why the World's Only Superpower Can't Go It Alone 
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 ソフト・パワー 21世紀国際政治を制する見えざる力
ソフト・パワー 21世紀国際政治を制する見えざる力
 
¥ 2,100
発売日:2004-09-14
日本経済新聞社
オススメ度:
通常24時間以内に発送
 


 


■  北風と太陽
この本を読んで子供のころ読んだ童話「北風と太陽」を思い出した。人は強制には反発するが、面白さ、楽しさ、暖かさには心を開くものだ。考えてみれば日本はスシ、WII、アニメなどソフトパワーが豊富な国なのかもしれない。あの愉快なアニメが生まれた国、面白いゲームソフトを作った国、美味しい料理を生み出した国が大好きだというファンを国外にたくさん作ればいい。もし、上手にソフトパワーが使えるならハードパワーに頼らなくても十分に国家の安全を確保できるかもしれない。

■   
最近、「ソフト・パワー」という語をよく耳にするが、しっかりと
した定義を知らなかったので、読んでみた。
ナイ氏の定義する「ソフト・パワー」とは、帯の裏面にもあるように、
「強制や報酬ではなく、魅力によって望む結果を得る能力であり、
国の文化、政治的な理想、政策の魅力によって生まれる
ものである」ということ。
この定義以外に、本書のなかで書かれているのは、いくつかの戦争
(とくにイラク戦争)によって、アメリカは、ハード・パワーに頼りすぎ、
ソフト・パワーを衰退させてしまった。ソフト・パワーの重要性を
もっと認識にしていかなくてはいけない。ということ。

それらにまつわる、さまざまなことが書かれているが、とくに
目新しいことはない。それなりの分量にするために、どうでもいいことを
書き足したという感じもする。もっとコンパクトな本にして、本当に
伝えたいことだけを書くべきだったと思う。
「ソフト・パワー」という概念を最初に使用した人の本、という
意味で、読んでみてもいいかもしれないが、以前読んだ、
アイケンベリーの『アフター・ヴィクトリー』のほうが内容的には
面白かった。

■  意外に読みごたえなし
 アメリカにおける、ネオ・リベラリズム政治学の泰斗、ジョセフ・ナイ教授の最新刊(といっても出版から一年経過しているが)。
 すでに、ナイ教授は彼独自の概念である「ソフト・パワー」について再三提示してはきたが、誤解を受けるために今回はそれを単独のテーマとして書き下ろしとした、ということである。

 内容は一見ネオコン批判、ブッシュ政権批判に見える。ナイ教授がクリントン政権で国務次官補にあったという予備知識を持つ方にとってはなおさらであろう。しかし、注意して読めばその内実は単に「アメリカの力の源泉のひとつであるソフト・パワーを意識してそれを活用することで、国際社会におけるアメリカの優位をさらに持続する」ことを訴えているに過ぎない、ということに気づくはずである。その意味で、決して広義のリベラルの主張ではないことには注意が必要だ。他のカスタマーの方も指摘しておられる通り、ソフト・パワーを端的に言い換えると「洗脳」である。「権力による最高の統治は、抑圧していることを自覚させず、自ら権力に従うようにさせることである」という政治的箴言があるが、それを実現させるための方法のひとつがソフト・パワーであると言えよう。

 すでにソフト・パワーということばをご存知の方にとっては新味ある内容ではない。というのは、ナイ教授は学生・研究者向けと一般向けの著書で、ずいぶん内容を変えているようだからなのだ。国際政治・外交に関心のある向きには、この本よりもむしろ、学生向きの教科書としてすでに版を重ねている同教授の「国際紛争」をお勧めする。最新版にはソフト・パワーの話題も登場する。教科書とは言え、一般の社会人の方が読んでも、十分楽しめる内容となっている。


 
 
 
 
  
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