| 著者は公開の投資コンテストで資金1万ドルを1年間で110万ドルにしたことで知られている投機の神様のような存在である。その彼が国債や商品、株式指数の先物の短期売買を念頭に置いて、売買シグナルやオシレーターといったテクニカル分析のみならず、資金管理法、そしてトレーディングの心構までも述べている。 テクニカル分析の話では、例えば著者は移動平均のゴールデン・クロスは役に立たないと考えている。また、過去のデータをもとにした過度の最適化の危険性も述べられている。一方、他の本では余り見られない売買シグナルやオシレーターも載っている。いたるところに損益のシミュレーションなどの具体的な数字が出ていてるのも分かりやすい。 さらに、「取引を始める前に」とか「なぜ損をするのか」といったことに十分なページ数をさき、売買以前の心構えや考え方について書かれている。さらに、資金管理の重要性が強調されていて、ポジションのサイズはどれくらいにすべきか等が説かれている。 ところで、勝率などの確率の話では「資金が2倍になる確率」や「負けた後に勝つ可能性」の計算など数学的には疑問が残るものもあった。投機のチャンピオンも数学はそれほど得意ではないようだ。 相場に手を染める者にとって得るところが多い本だと思う。 |