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 身体が「ノー」と言うとき―抑圧された感情の代価
身体が「ノー」と言うとき―抑圧された感情の代価
 
¥ 2,200
発売日:2005-09
日本教文社
オススメ度:
通常2〜4週間以内に発送
 


 


■  著者の誠実さに感銘を受けました
精神神経免疫内分泌学の専門家であられるカナダ人医師が、人が感情を抑圧すると身体にどんな影響があらわれるのかを、症例を紹介しながら丁寧に解説している本です。人が病気になる原因は、遺伝・生活環境などさまざまですが、感情面も関係している場合があります。例えば子供のころの成育環境で、怒りなどの感情を適切に表現できず、心の奥底に膨大な感情を抑圧された形でため込んでしまうパターンを身に着けてしまった場合、本人も気がつかないところで、神経系、免疫系、内分泌系を通して身体に悪影響をもたらし、結果的に病気として出てくることがあるようです。具体的な処方箋はあえて載せられていませんが、考える材料となるヒントを親切な形で示してくださっています。特に、長年にわたって深刻な病気を患っている方や、いわゆる病気のデパートになってしまっているような方には、ご一読をおすすめしたい本です。

■  心身二元論からの脱却
本書を読み終えてまず印象的だったのが筆者の謙虚さである。
「こうすれば良くなりますよ」的なアドバイスめいた無責任な表現は一切なく、研究結果、事例を通して言える精一杯のメッセージを読み手に投げかけてくれる。
医学というのは単純化されたモデルを求め、その中にある普遍性を見出そうとする。医学の背景にある自然科学というものがその特徴といえる。しかし、人間の心と身体はそう単純なものではない。病気を原因はある一つのモデルで説明がつくものばかりではないし、また、ある特定の背景だけが原因ともいえない。もう少しわかりやすく例えれば、癌の原因は遺伝だけですべてが説明ができるわけでもなく、また生活習慣だけで説明はできない、また、感情の話だけでも説明はつくまい。(このような本を読めば尚のこと注意が必要)当然のことながらそれぞれが影響しあっているのです。ただ、なぜそのタイミングで、なぜその部位に、なぜそのような症状がといったその人固有のメッセージが存在することに「気付き」が必要であることは本書の存在の意義であると思います。
今までの医学のスタンスであった心身二元論ではたどり着けないであろう、またこのようなテーマは複雑であり・断定的に説明がつかないだけに従来の医学の観点からは批判の受けやすいものではあるが、
それでも尚このテーマに挑み、探求し続ける筆者の姿勢に深く感銘を覚えるものであります。

■  抑圧される感情
 とてもわかり易く、読み易い。

 著者が作家的に執筆しておられるため、文章の中に入り易く、また、訳者の翻訳が的確、簡潔でわかり易い。
 著名な方々も、多々登場し、読むほどにハマル。

 抑圧された感情は、その人物の内部から無くなる訳ではなく、どこかに影響を及ぼす。それが、身体に表出した事例が取り上げられている。抑圧の対価は非常に重いものであると感じざるを得ない。

■  身体の声にすなおになろう
タイトルに惹かれて購入。「抑圧された感情の代価」という副題の通り、
さまざまな理由で素直な感情表現を阻害され、その結果、深刻な病を患う
に至った人々が、インタビューに答えて自らの人生を語っていく。読み進
めていくにつれて、「ああ、そうなんだよなあ、そうなんだよなあ」と身
につまされて、涙が止まらなかった。誰も好きこのんで感情を抑圧したわ
けじゃない。愛を得ようとして、自分を守ろうとして、生き延びようとし
て、無意識のうちにそうせざるを得なかったのだ。それが病気という結果
となるなんて、人生ってなんて悲しいんだろう。人間ってなんて愚かなん
だろう。と、思うと同時に、自分を含めた人間全体に対する、優しい慈し
みの気持ちも湧いてきた。もっと自分にすなおになろう。自分の気持ちを
大事にしよう。そこからしか、真の人生は始まらない。そう自然に思えた
ことが、いちばんの収穫だった。具体的な処方せんが書いてある本ではな
いけれど、自分の人生を見直すとてもいいきっかけを与えてくれる本だと
言えるだろう。

 
 
 
 
  
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