レクサス本は、ほかにも出版されていますが、 外人さんの冷静な観点で書かれたのがいいんじゃないかな、 なんて思って本書を読んでみました。はじめに思っていた以上の期待以上の内容で、読んでよかった です。お手盛りな内容はいっさい排除し、世界情勢をも含んだ 多様な観点からレクサスの奇跡、軌跡を丁寧に描いている。 表面的な解釈でなく、膨大な資料とインタビューを丹念に 分析、収集し、日本の歴史にまでさかのぼり、政治、経済、 また、世界の高級車市場、果ては、米国消費者ムーブメント まで、広範囲にわたる、しかし、表層的ではない、緻密な事実 の積み重ねで、レクサスの成功の軌跡をたどっています。 泣けるのは、鈴木一郎氏以下、トヨタの技術者の決して 妥協を許さない、世界最高のクルマを創る、その執念の結晶 であったこと。さらに、米国TSMのスタッフの活躍、困難、それを 乗り越えるさまも、視点に偏りなく、公平に、冷静に、大局的 に描き出しています。 著者の努力に脱帽するとともに、翻訳であることを忘れてしまうほど の訳者の力量にも敬意を表したい、そんな感じをもった 良質で骨太な一冊です。 |