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スペイン岬の謎 (創元推理文庫 104-13) 
シャム双子の謎 (創元推理文庫 104-11) 
アメリカ銃の謎 (創元推理文庫 104-10) 
ニッポン樫鳥の謎 (創元推理文庫 104-14) 
フランス白粉の謎 (創元推理文庫 104-6) 

 
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 チャイナ橙の謎 (創元推理文庫 104-12)
チャイナ橙の謎 (創元推理文庫 104-12)
 
¥ 693
発売日:1960-01
東京創元社
オススメ度:
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■  駄作ですな
国名シリーズはどれもイマイチだが、本作は駄作の部類といえよう。
殺人のあった部屋の中がすべて”さかさま”の理由はなるほどと思うものの、やはり不自然であり、その不自然さがたった一言で切り捨てられているのは致命的ではなかろうか。そもそも犯人は、こんな危ない橋を渡らなくても、他にいくらでもやりようがあったはずである。なにしろ・・・
それに、殺人が起こって以降の捜査にほとんど意味はなく、クイーンは突然の思いつきで事件を解決してしまう。ここまで引っ張っておいて、それで済ますか、っていうのが正直なところです。

■  トリック、筋の割に長い。
「スペイン岬の謎」もそうだったが、2度と読み返す気になれない推理小説となってしまった。

トリック以外の惹きつけるものが何もない。そのトリックもつまらないものだし。ここまで読まされて、なんだと思う人が多いんじゃないだろうか。

切手が趣味な人はいいかもしれないが、そうでないものは切手の薀蓄を聞かされても退屈なだけでしょう。


■  多くの模倣を産んだ2つの趣向が光る
国名シリーズ中の一作で、クィーンとしてはハデなトリックを用いた作品。密室殺人を扱ったものなのだが、部屋の中のものが全て「あべこべ」になっているというのが一つの趣向。チェスタトンなら警句の一つも吐きそうな状況で、この風味を活かして欲しい所だったが、理由は残念ながら現実的なもの。現在では多くの模倣作品があるが、初読でも冷静に考えれば読者にも理由は推理可能。

もう一つの趣向は密室構成法にあるのだが、これまた模倣作品が非常に多い。カーばりのハデなトリックが楽しめる。

国名シリーズの中では異色とも言えるハデなトリックを前面に押し出した作品で、後に多くの模倣を産み出した傑作。

■  何も知らないで読むべき作品
クィーンの国名シリーズの中でも、「シャム双子」と共に特異な位置をしめる異色作だと思います。全てがあべこべになった部屋での殺人という、クィーンらしくない謎とその真相を、手をたたいて喜ぶか、ギャグと受け止めて笑い飛ばすか、怒って本を投げ捨てるか、読者の受け止め方は様々でしょう。僕なんかはここまでやったクィーンに心から賞賛を送りたい一人です。ちなみに作者の自薦ベストにも選ばれているはず。

もう一つだけ言いたいことが・・・。この作品「○○もの」と気軽に紹介されていることが多いのですが、それ知らせちゃだめですよ!それ自体がトリックを構成する1要素なのに(こんな風に書くこと自体まずいかなと思いますが)。これから読んでみようと思う人は、解説や紹介文などは先に読まないことです。


■  トリックに凝りすぎかなぁ。
誰も出入りしなかったはずの部屋で殺された男。部屋は密室。そして、踏み込んでみると、部屋の中はすべて「あべこべ」にされていた・・・
これも以後使い古されることになるトリックだが、致し方あるまい。あべこべになっていた理由は、エラリーが気づくのとどっこいどっこいの段階で気づく人もいるかもしれない。

密室の作り方は図解まで入っているのだが、イマイチ凝りすぎていて、本当に成功するのかなと思った。


 
 
 
 
  
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