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 奇跡を起こした村のはなし (ちくまプリマー新書)
奇跡を起こした村のはなし (ちくまプリマー新書)
 
¥ 798
発売日:2005-03
筑摩書房
オススメ度:
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■  地域を創造する人づくりの話
新潟県黒川村が挑んだ地域づくり、人づくりの歴史である。
伊藤村長は多選村長としてかなり有名な存在だった。名物村長が強力なリーダーシップをとりながら、村職員を育て、地域住民にやる気を起こさせている。
数々の施策を打ち出し雇用の場を確保しての、出稼ぎ依存からの脱却はすばらしい。
箱モノづくりではない人づくりとは何かを語る好著である。

■  ゆれる政策の中でぶれない意志
一気に読ませる。日本の戦後史、特に農業政策に関わる流れを一つの村の視点からまとめたような感じがする内容。高度成長期から、バブル前後での変化までまとめられている。初心者向けというこの新書シリーズでは、ふりがなが振ってある。これも好印象。

過疎の村は過保護な財政誘導の政策のためにぼろぼろになり、その帳尻あわせのような「大合併」に翻弄されている。そんなイメージがあった。
この本の中に描かれている黒川村は、そんな政策を活用し人を海外に送り予算を獲得してたくさんの振興策や「箱物」を導入しているが、それを村で生き残るという、ぶれない意志が活用し村としての存続を勝ち得ている。
もちろん、ここに書かれているのとは違った立場もあるだろう。ぶれない意志を具現化したような村長が退いたあとに村長となったものは、前村長の偉業を誤解されたくないという気持ちがあったという。作られたものを活かす意志がなければ、「はこ」しか残っていないと判断されてしまうだろう。そこに、軽薄な報道が絡めば「税金の無駄遣い」とレッテルを貼られてしまうだろう。
しかし、この村が土石流でたくさんの住民を失った歴史、冬場は出稼ぎで働く手がなくなり共同体として存続も危うかった現実、産業を一つ一つ興す中で失敗したり方向転換を余儀なくされたりしながらちゃんとものにしてきた流れ、などを知るとよくやったといいたくなってしまう。
もちろん、現状でも単なる通過点、今後合併してさらに時代が進む中でどのような動きが見られるのか気になっている。


 
 
 
 
  
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