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| | | 増補 科学の解釈学 (ちくま学芸文庫) |
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パラダイム論の哲学的精緻化というわけですね! |
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| クーンのパラダイム論に代表される「新科学哲学」が提起した一連の哲学的テーゼ――「観察の理論負荷性」「通約不可能性」など――に対するさまざまな誤解を解き、ときに提唱者自身の勇み足をも指摘する。とことんあらゆる角度から新科学哲学を検討しなおした労作。
パラダイム論の哲学的意義をこれほどまでに徹底的に掘り下げて論じた著作は他に見たことがありません。新科学哲学といえば村上陽一郎氏の著作ですが、哲学的深度という点では野家啓一氏のほうが数段上かと。村上氏より数段むずかしく感じられますが。
本書を読んで、それまでパラダイム概念のことをぼんやりと認識枠組みのようなもので、あるいは研究の見本例のようなもので…と実にあいまいに理解して済ませていた自分を反省しました。徹底的に考察すればそんなあいまいな理解でいいはずがなかったんですね。ごめんなさい。救いはクーン自身だって超あいまいに考えていたってことでしょうか。
新科学哲学に対するクワインの、ひいてはプラグマティズムの、侮りがたい重要性の指摘も蒙を啓かれました。ウィトゲンシュタインのアスペクト知覚の問題からまさか構造主義言語学のヤーコブソンにまで話がつながってしまうとは全く恐れ入りました。「風景が一変する」に近いくらいの読書体験であったかと思います。
科学を数ある物語のうちのひとつの形式として相対化するという現在着々と進行中の(はずの)野家氏のプログラムの一端が本書で伺えますが、まだ本書ではその「物語」の性格の分析は具体化されていないなあという印象でした。 |
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