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 数学史入門―微分積分学の成立 (ちくま学芸文庫)
数学史入門―微分積分学の成立 (ちくま学芸文庫)
 
¥ 1,050
発売日:2005-12
筑摩書房
オススメ度:
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■  数学入門ではない!
 題が数学史入門とあるので、数学の初心者向けの本と勘違いすると大変です。
この本は数学史の入門書です。数学が専門ではないのですが、それを知らずに読むとわけ分かんなくなってしまいます。結構レベルが高いので、それなりの専門知識を持つ人でなければ読めないでしょう。独学(実質高卒)の僕も読めませんでした。

■  イスラムや中国の数学についての言及も有る微積分学成立史に関する名著
 つくずく思ふ事であるが、数学を深く理解するには、数学史を学ぶ事が、絶対に必要である。特に、微積分学はそうで、微積分学が成立する前後の数学史を知らずに、微分や積分の本当の意味を理解する事は、出来無いとまでは言はないが、非常に難しいと、私は、思ふ。
 この本は、東北大学理学部と大学院で数学を専攻した後、プリンストン大学で歴史学のPh.Dを取られた、1947年生まれの数学者、佐々木力(ささきちから)氏が、その微積分学成立の歴史を中心に書いた、数学史の本である。
 本書の序論で、佐々木氏は、こう書いて居る。(以下引用)−−「どうして数学史、すなわち数学の歴史が必要なのであろうか?現在まで発展してきた数学の成果を学ぶだけでよしとはしないのであろうか?」(本書10ページより)−−この問いに対する佐々木氏の答えは、本書をお読み頂きたいが、著者のこうした真摯な姿勢を反映して、本書の内容は、深遠である。同じ微積分学成立に関する本でも、例えば、ニキフォロフスキーの『積分の歴史』(現代数学社)等と較べると、微積分学成立の前史におけるイスラム数学の役割に多くの頁を割いている事や、ヴィエトとデカルトの業績に、同じく多くの頁を割いて居る事が、本書の特色だが、それらに限らず、どの部分も、内容が深い。古代ギリシャと古代中国の数学の比較に関する論考も興味深い。名著と呼んでいいのではないだろうか?

(西岡昌紀・内科医)

 
 
 
 
  
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