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| | | 哲学入門 (ちくま学芸文庫) |
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日常性を疑う勇気 |
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| 新たな発見は日常を徹底的に疑うことから始まる。確かなものを掴もうとして始めた旅の絶望の果てから立ち上がるとき、私たちは何ものにも揺るがない強い信念を持つことができるのだ。
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ラッセル一押しの名著。初読者には、つまずきのポイントもあるかも。 |
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| 1)「哲学原理」の直後に書かれた平明な小著。比較的初期の最もラッセルらしい時期の名著。
2)数学者で、明快・明晰のイメージが強いが、読んでみると、読後感は少し違う。明快な論理で果断な叙述と、案外好い加減と言うか、俗に言う英国経験的な経験・日常性重視の視点の混合が、読むものの調子を狂わすかもしれない。本書では比較的大人しいが、乱暴極まりない発言もあって、怒り心頭に発する読者もいると思う。しかし、我が身に振返って、自分の日常的思考を鑑みると、むしろラッセル的な考えが受け入れやすいことに気付く。帰納の不確かさのあまり反証主義へ傾斜するような極端さは無いのが良い。ああいう考えが田舎臭く、冴えない感じがしてくる。「真」、つまり真理論でも、信念に基づくが、事実との関係が鍵であること、虚偽の可能性を受け入れておくことが、真理論の基本姿勢というのは、健全に思える。
3)過去の思想や哲学の吟味には欠かすことが出来ない、思考のフレームワークと思えるし、この姿勢を拒否したところにalternativeがあるのか疑問だ。でも、かといって、ラッセルの哲学では、やっぱり何だか物足らないことも事実で、これじゃあ、色々言っても、常識の説明会みたいで、難しい本を読んでおかしくなった頭を良識に連れ戻す作用しか思い浮かばないようだ。「整合性の体系」こそ真理の条件だというブラッドレーやドイツ哲学は、胡散臭くもあるが、却って、日常性とは異なる世界観の可能性を示し、それが、時代の診断へとも繋がっていくような気もする。所詮失敗した残骸であっても、そっちのほうが懐かしい気もしてくる。
4)そうは言って、独特の文体とキャラクターで兎に角退屈させずに語りきる本書は名著中の名著と思う。 |
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ラッセル入門に最適! |
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| ラッセルに興味がある人は必読です。場合によってはこれだけでいいかもしれません。
原書のタイトルは”Problems of philosophy"(「哲学の諸問題」)で、まさにタイトルどおり、ラッセルが哲学の問題と考えたトピックと、そのラッセル流の解法がわかりやすく説明されています。ラッセルの業績はいろいろありますが、そのエッセンスが全て詰まっています。こんなにきれいに哲学の問題が解けちゃうの?と思う人もいるかもしれませんが、それがラッセルの持ち味です。実際に解くのにラッセルも苦労しています。
確かに、いつの間にかラッセルは時代遅れになってしまった観があります。ラッセル流の解法が行き詰まってしまったのも事実ですが、ラッセル以降の哲学者はラッセルが本気で関わっていた核とでもいうべき問題を、ウィトゲンシュタインの問題で迂回しただけのような気がします。
ラッセルの英語は読みやすいので、興味のある人は英語で読みましょう。英語で読んだ方が分かりやすかったりします。なんたって、ラッセルはノーベル賞作家(?)ですよ。 |
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本書は哲学の「ブート・キャンプ」です |
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| 「哲学入門」と銘打つ書籍はあまたあるが、実態は「哲学史」か「説明」が殆ど。
本書はテーマについての記述が実際に哲学なるものの実践になっている点がすごい。
『数学原理』での記述と、本書の展開は論じられている対象は違っても、思考の手続きは
恐らくまったく同じなのだ。
哲学を「人生とは・・・」みたいな人生訓と同様に考えている方には、是非本書読んで頂
きたい。読むことである種の訓練ができるこれ以上ない「入門」書である。
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素晴らしい。 |
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| ラッセルの"Problems of Philosophy"の邦訳。同書は既に何度も邦訳されており、原文ならWebでも読める。それを今更どうして翻訳したのだろう、と疑問に思い書店で手にとってみたが、読み始めて納得。従来の邦訳をはるかに凌ぐ読みやすい日本語になっている。訳者の仕事に拍手を送りたい。
私はふだん、英米の哲学書は出来るだけ原典を読むようにしている。邦訳を読んでも、生じた疑問が原文に起因するのか翻訳に起因するのか分からず、結局原書に当たらないといけないので、二度手間だからだ。ところが本書は、原文の意味を極めて読みやすい日本語で伝えており、訳注も充実しているので、原文に戻る必要がほとんどない。これは哲学書の翻訳としては異例のことだ。本書のような翻訳スタイルが一般化すれば、日本における哲学への敷居は随分下がるだろう。
哲学とは本来、難解ではあっても、明晰なものだ。そのことを改めて実感させてくれる優れた訳業である。 |
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