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| | | モーセと一神教 (ちくま学芸文庫) |
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読み応えがあった |
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| フロイトの遺書とも言っても過言では無いような、亡くなる直前に書かれた論文が収められた本です。
精神分析的な視点から、宗教や歴史について言明されています。
苦しい感じが文面から伝わってきて、彼はこれを書くときにかなりの葛藤があったんじゃないかなって思うし、アグレッシブな印象も受けました。
それから、ユダヤ人にとっては「父」とも呼べるような人物を分析し、この宗教性を批判しているので、彼は最後までエディプス葛藤から逃れられなかったのかもなぁ?と感じました。
勉強不足のわたしにはあまり消化できていませんが、とっても読み応えがありました。
これからも何回か繰り返して読んでみたい本です。
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心的外傷モデルによる「抑圧されたものの回帰」 |
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| この書における最晩年のフロイトはモーセに自己を重ねており、唯一神がユダヤ民族にとっての超自我として制作(自然発生説ではない)されるプロセスを丹念に措定している。
重要なのは、フロイトの「抑圧されたものの回帰」が心的外傷及びその遅延した露呈としての神経症をモデルとしていることだ。
汎性欲説(幼児研究においては有効だったが)ではなく、それまで否定してきたピエール・ジャネの理論を採用しているのだ。追憶と忘却のなかで隠蔽されているのはフロイト自身の変節である。
なお、解説はフロイト自身によるエスに関する1923年と1933年の図を両方収めていて参考になる。 |
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フロイドの警告 |
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| ユダヤ人がモーセに対し、多神教が一神教に対し、キリスト教がユダヤ教に対してやったことは父親殺しであり、しかもそのトラウマは結局子達に降りかかったとするならば、ドイツ人がユダヤ人にやった憎悪や虐殺は必ずゲルマン民族自身に帰ってくる。という警告をフロイドは発したかったのだろう。訳も平易だし、精神分析にアレルギー反応を抱く人もこれなら読めるかもしれない。フェミニストの方も異議を唱える前に「父親」と「男」、「母親」と「女」は違うカテゴリーだということで大目で見たらいかがだろうか? |
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海を割った男 |
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| ユダヤ人であるフロイトが自身の宗教であるユダヤ教を、心理学者として、また歴史を客観的にみるもの(学者)として分析的に考察した。
内容は読んでいただきたいですが、一般的なユダヤ教徒からは猛烈な反発をうけそうな考察結果になっています。
学者としての考えを自身の宗教心より優先させた、勇気のある論文で、その勇気に感銘をうけました。日本人に例えると、皇族に大陸(韓国)の血が混じっている、ときくと過剰に反応する人がいますよね。
(このことの事実関係はだれにもわかりませんが)その、時には暴力的になりかねない世間の反応をおそれず、発表をおこなった、といったような論説です。エディプスコンプレックス等の当時は言っちゃいけないような考えを完成させたフロイトだからこそ、できた考えと思えばすこし納得します。
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