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| | | 美術という見世物―油絵茶屋の時代 (ちくま学芸文庫) |
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日本近代美術史への異議申し立て |
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| かつて兵庫県立近代美術館学芸員として「日本美術の19世紀」という衝撃的な展覧会を開いた著者が、その内容の一部をさらに詳しく論じた書物。生人形、見世物としての油絵など、幕末明治期の美術の周辺に置かれてきた造形表現を広く探り、日本近代美術史の再考を迫った。著者は、もちろん移植された制度としての〈美術〉に自覚的だが、制度自体の沿革をたどろうとするのではない。あくまでも具体的な資料そのものから眼を離さず、大量の物と文献とを注意深く公平に検討することを通じて、この制度の呪縛から軽やかに逃れ出ている点がすぐれる。江戸時代までと明治以降との連続性を常に意識し、いわゆる古美術に対する判断にも偏見がない。そこに浮かび上がるのは、美術行政・美術教育・美術展覧会の外側で、そして美術史学の外側で作られ続けていた幕末明治の造形の多様でエネルギッシュな姿にほかならない。平凡社の叢書が初版だが、ちくま学芸文庫で復刊されたのは、より広い読者を得るために喜ばしいことだった。 |
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