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 こんなに使える経済学―肥満から出世まで (ちくま新書)
こんなに使える経済学―肥満から出世まで (ちくま新書)
 
¥ 714
発売日:2008-01
筑摩書房
オススメ度:
通常24時間以内に発送
 


 


■  身近な例えはよい
いまいち実感が伴わない内容ではなく
就職率や学力 株式などの一般人でも
何となく実感がわく分野での記事が興味深い。
問題の全体像を理解することで、本当に恐れなくてはならない
問題かそうでないか?を理解することに役立つ。

■  多様なテーマで、経済学的な考え方を身につけられる
本書は経済学の入門書というより、経済学的な考え方で世の中の現象を説明したものである。『週刊エコノミスト』の連載をまとめたもので、経済雑誌の中で読むと「ちょっと読んでみようか」などと興味が引かれそうなテーマが多い。

内容は多岐にわたる。肥満、タバコ、臓器売買、教師の質の低下、能力か学歴か、早生まれと遅生まれなど経済とさほど関係なさそうなものから、日本人の貯蓄の低下、株式、貸し渋りなど、まさに経済が対象になったものまである。

それぞれのテーマを、基本的に1人の執筆者が担当している。執筆者一覧を見ると、1980年生まれもおり、若い研究者が中心である。そのぶん発想も柔軟で、新しい視点でそれぞれの現象を見ることができ、「なるほど、そういう考え方もあるのか」と目がひらかれることもあった。読ませる文章を書く人もいるので、今後、本の執筆で活躍できそうな人材もいて頼もしい。

本書は経済学を知るのには役に立たないだろうが、物事を経済学的な視点から考えられるようになりたいという向きには有益だ。たとえば、教師の質の低下なら、普通なら教師の資質の問題を問うだろうが、本書ではそれを「女性の労働市場における差別が減少し、男女で差のない数少ない職である教師という仕事の魅力が減り、優秀な女性が教師にならなくなってきた」という視点から説明を加え、データの裏付けを与えている。感情的になりがちな社会問題ほど、こういった冷静な視点を必要とする。そういった意味で、本書はたいへん有意義である。

本書の研究はおそらくCOEになっているのだろうが、COEでは多額の公費(つまり税金)が使われているのだから、こういった形でなるべく一般に還元して欲しいものだ。COEにはどう考えてもくだらないテーマもあるようだ。そうでないと言うなら、本書のように一般が読める形で提供し、一般の「審査」も受けるべきだろう。その意味でも本書は評価できる。

■  知的好奇心を大いに刺激された
個々のテーマがとても興味深く、ためになりました。
最新の成果が盛り込まれている気がしました。

欲を言えば、もう少し紙数を使って掘り下げて欲しかった。
元が雑誌の連載だから、ないものねだりかも知れない。

■  まあ豆知識としてなら
わかりやすくて良いのだけど、ややテーマ的に散漫。
あくまでマメ知識の域を出ないレベルにとどまっている。
あと、複数著者であるせいか、若干視点の違いによる論旨の乱れも気になるところ。
要するにまとまりに欠ける印象。

 
 
 
 
  
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