| 久しぶりにひとり笑いをしながら読ませていただいた。かと言って、けっして軟弱な本ではない。ウンコを通して語られるその内容は、なかなか鋭いものがある。 例えば、学校でウンコができない子どもたちに関して、「人間の自立とは、ウンコをしないようになることではない。一人でウンコができるようになることである」と。「子どもがまず習得すべきことは本来、一人でウンコできるようになることだったはずである。ところが、今の子どもはウンコをしないことによって、他人から謗られぬ主体として自立しようとしている」 日本人に対する警鐘として、「何でも『水に流す』のでは、今後の日本は生きられない。社会の問題は、バクテリアも分解はしてくれないのである。人間がそれを分解する努力もせずに、難しい問題、厄介な問題、面倒くさい問題、考えたくない問題として、ウンコを流す要領で、見て見ぬ振りしながら次から次へと流しているだけでは、さまざまな難問がすぐ先の下流に、姥捨て山のように溜まっていくのである」と。 極めて日常的なウンコを通して、現代科学から環境倫理まで論じるこの書は、楽しみながらも、一方でなるほどと感心しながら読める面白い本である。 |