| 悲劇の天才ライダー、浮谷東次郎が中学生時代に東京から大阪まで50CCのバイクで往復したときの手記。今では高速道路も国道も舗装されているが、当時はところどころ砂利道や悪路があり、悪戦苦闘。 彼は裕福な家庭で育ったため、こういうことができたという一面もある。少なくとも金の心配はないし、バイクもある。しかし、これを遂行できたのは結局のところ彼の「自分でやり遂げる」という意思であり、それを貫いた努力である。 自分が置かれた恵まれた立場は彼も自覚している。彼はスイカ売りの少女を見て自分を恥じ入る。結局この旅に出ることができたたのは他人の援助があったから。しかし、少女はスイカを売って自分で稼いでいる。この手記を出版したのも「自分の力で成し遂げる」という意思の現れである。 私は彼の「自分の力で成し遂げる」という意志の強さに感動する。 それにして、この手記。高校生のときに完成したそうだが、とても学生とは思えない文章力だ…天才ライダーは天才作家でもあった。 |