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| | | 経済学思考の技術 ― 論理・経済理論・データを使って考える |
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GDP成長無き企業繁栄とは? |
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| 『経済学思考』のテキストとして、デフレに陥った現在の日本経済を題材にその実践例を示す試みは、意欲的でとても良いです。しっかりした構成で書かれており、『デフレ期待の自己実現』による大停滞論にもかなりの説得力があります。ただ説明がデフォルメされすぎて論理のつながりが見えにくい箇所が複数あり、キャピタルフライト不況論の否定はストックとフローの混同?のようにも思えました。
ところでGDPの三面等価を分配面でみると、GDP≡雇用者所得(労働者の取り分)+営業余剰(資本家の取り分)とのこと。この2003〜2007年の景気拡大で名目GDPの成長は僅かに年率1.3%。しかし企業利益(営業余剰)が過去最大級に躍進したってことは、その分国民から企業へ所得が移転された訳です。「成長を実感に!」なんて叫んでた総理もいましたが、GDP成長無き企業繁栄とは一体何を意味するのか、理解しておられたのでしょうか??
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文章構成に難あり |
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| この本が扱っているテーマ・内容については、筆者は大変良い着眼点を持っていると思う。 しかし、第1章の論理の説明はよく整理されていない。選んだ例が不適切なため、その解説が薄くなり、逆に分かりにくくなっている。 その他、本全体に渡って文章の構成・展開があまり上手とはいえない。 せっかく興味深い内容を扱っているのだから、もっと読みやすい文章であれば尚良かった。 |
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経済学を「きちんと」つまみぐいできる本 |
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| ミクロ経済とマクロ経済の入門的な内容をピックアップして「きちんと」説明した本.書名から想像するほどのインパクトはないが,この「きちんと」の部分が本書の真骨頂となっている.経済学は勉強したけど数学や論理は苦手という人にとっては本書の真っ当な論理立て・説明の仕方から得るものが大きいだろう.冗長な記述や論理の穴の極めて少ない説明がいかにわかりやすくて短く済むかを知ることができる(とくにマクロ経済の話題に関して).一方で,数学や論理は得意だけど経済を勉強したことはないという人にとっては本書の無駄や飛躍の極めて少ない説明は短時間で経済学の初歩の様々な題材を理解するのに大いに役立つだろう.
もう少し細かく見ると,1章の「ロジカルシンキング」は,当たり前過ぎると感じる人も多いだろうし「矛盾」「∀」「∃」の説明が抜けていたりはするものの,経済の本としては意欲的な内容だと思う.学問以前におさえておくべきことを読者に意識させる内容である.2章,3章,3章補論は経済学の様々な概念の行儀の良い説明.「簡潔で明解な説明とはこういうものさ」という感じ.4章と4章補論はマクロ経済の考えを説明しながら,それを用いて日本経済を分析する内容.この部分の話題はニュースで耳にすることがやたら多く,かつ,本書の1章で批判されている議論(戯れ言?)が目立つことは本書を手にとるような人にとっては周知の事実.同じ話題を非専門家向けに誤魔化しなく説明するとこのようになるというお手本といってもよいと思う. |
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