HOME   |   ベルメゾン   |   セシール   |  
 
書 籍 C D DVD ゲームソフト エレクトロニクス ソフトウェア ホーム&キッチン ホ ビ ー
 
グーグルに勝つ広告モデル (光文社新書) 
日本封印〈下〉 
大暴落1929 (日経BPクラシックス) 
自動車絶望工場―ある季節工の手記 (講談社文庫) 
新聞社―破綻したビジネスモデル (新潮新書) 

 
(
)
  
 
 メディアの興亡〈上〉 (文春文庫)
メディアの興亡〈上〉 (文春文庫)
 
¥ 560
発売日:1998-03
文藝春秋
オススメ度:
 


 


■  新聞社の戦国史を描く歴史的書籍
五大新聞(読売・朝日・毎日・産経・日経)の戦国時代を、日経新聞を中心に描く歴史的書籍である。話題の中心には、日経新聞を中心に進め
られた新聞製作の近代化が描かれているが、同時に、新聞各社の戦いの歴史がリアルに叙述されている。戦後、五大新聞はメディア企業として
どのように戦い、販売部数という領土を獲得していったのか。その歴史自体に関心のある人にもお薦めしたい書籍である。

■  新聞社革命只中の人間ドラマをありありと描く
1970年代,日本の新聞社での,世界に先駆けた新聞印刷のコンピュータ化の流れの中,かかわった人々は何を想い何を行ったのか,緻密な取材にもとづくルポルタージュ。「コンピュータの名著・古典100冊」に紹介されて読んだので,新聞社でのコンピュータ印刷導入にまつわる技術的側面を期待して読んだが,その類の話はほとんど無く,写植・印刷技術とはほとんど無関係なそこに至るまでの新聞社事情が大半を占める。しかし,そこでの描写は,いちいちのイベントにかかわる一人一人の思いをビビッドに伝えるもので,かつ,職人から社長まで多くの人々の関係を単純化するでもなく複雑なままにもかかわらず手に取るように知らしめてくれるもの。その人々の想いの交錯が本書を見事に織り紡ぐ。最後になっていざコンピュータ全面導入,という時をあっけなくもあっさり描いている。組織の中での一大事の達成が,必死にかかわってきた個々人にとっては,何か白々しい骨を抜かれたような感で終わる。私の経験のいくらかを思い出させるこの結末で,身近な作品として読了した。

■  ノンフィクションを越える
 本書の圧倒的なおもしろさは、丹念に事実を積み重ねたうえにある。スケールの大きな話ながら、些少な事実の一つ一つが登場人物をいきいきと映し出して、ノンフィクションながら、まるで小説を読んでいるような錯覚におちいる。

 さらに、下手をすれば収拾がつかなくなってしまう膨大な量の情報を、《コンピュータで新聞を作る》という巨大なプロジェクトに遺漏なく関わらせたうえで、何の破綻もみせない構成力はみごとという他ない。

 「朝日」「日経」「毎日」という日本を代表する新聞社が、時代の流れの中で見せる企業の趨勢を賭けた攻防は文句なしにおもしろい。だが何よりも、そのプロジェクトに何らかの形で関わった男たちの、仕事に賭けるありのままの生きざまにどうしようもなく惹きつけられ!る。


 
 
 
 
  
Copyright @2006 myminty.com, japan. All rights reserved.