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| | | 容疑者Xの献身 (文春文庫) |
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ラストのどんでん返し |
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| ミステリー小説を読んだことがなかった自分にはかなり面白かったです。
普通に読んでいたときは面白いなぐらいに思っていましたが、
最後まで読んでみて一気にこの本に対しての印象が変わりました。
旅行の最中、高速バスの中でこの本を読んでいました。
物語のラストの辺りでイシガミに自分を投影してしまい、涙が止まりませんでした。
とにかくラストは著者の書いているときの勢いが伝わってきます。
ですので、ミステリー小説をほとんど読まない人にはかなりオススメかと思います。 |
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犯人が犠牲として捧げたもうひとつのもの |
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| 犯人は愛のために自分だけを犠牲として捧げたのではない。何の罪も遺恨もない第三者を完全何道具として犠牲にしている。もちろんそんなことは探偵も作者も百も承知で、むしろ「献身」の重要な要素はこちらのほうなのだと思う。現世の罰ではなく、地獄堕ちの覚悟を決めたうえでの。
犠牲者の身分が●●であることが話を見えにくくしている。これが幼い愛児を抱えた会社員とかだったらトリックは成り立たないわけだが、それだけの理由だろうか。差別的な人物配置としてむしろ作者や作品に嫌悪感を抱く者も出るだろう。あまりに異常すぎる愛の形として犯人にまったく感情移入できない者も多い(私はこれだ)だろうし、あるいはだからこそ感動できる人もいるかも知れない。ただ、この、もうひとつの犠牲のほうをやや軽く見て感動してしまった人も少なくないはずだ。私だったら、お節介にもこう言ってしまうかもしれない。この犠牲者の生活や人生に1章が割かれていたとしてもやはり感動できましたか?
作者はあえてそうしなかったし、犯人の本当の凄まじさを強調することもしなかった。差別的と見られることも恐れずトリック優先の配置に徹した。その結果、どのような形での感動されようとも、あるいは反発もすべて読者にゆだねてしまったようだ。読後感すらトリックと化すような底意地の悪さともいえようが、むしろすべてを俯瞰するような虚無感に慄然とさせられた。 |
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最後の種明かしは衝撃的 |
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| ストーリーはシンプルですが、最後の種明かしは衝撃的。ミステリーを読んでいて久し振りに「すごい」と思いました。終盤に容疑者石神の恋敵が登場し、冷徹な石神の動揺する心を描いているところがうまい。湯川がトリックに気付く過程は、もう少し丁寧で論理的な展開が欲しいところですが、総合的には十分満足できました。 |
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