という内容としては、著者夫妻や営業担当、現場監督など の苦労ぶりを読者として追体験し、感情移入もできます。ですので、家のあり方にこだわりを持ち、日本の 建築慣習と高コストな利便性を捨て、業者の言いなりに なることなく、あくまでも、納得の家を 低コストで建てることができる、そんな勇気と希望と家への 考え方の転換を喚起してくれる点では、読んでよかったです。 しかし、苦言ながら、理想の家が英国風コテージ風なのは 理解できるのですが、何か、井形さんが他の著作で提案している 趣旨とは違う家のような気もします。また、著者が日本で英国の 家を建てる姿勢は、ある意味挑戦的ですが、同時に、近年日本中に 散見される、まわりから浮いた「奥様ごのみの、ごてごてした 洋風住宅」と同じに、結果的に見えてしまうのも残念なことです。 やはり家、家並みは、周りの環境、自然、風土と融合することが まずは大事なような気がますますしてきます。おそらく、英国の家 も、それだけがポツンと建っていては、夢も生き方も、理想も 半減してしまうのではないでしょうか。 逆説的ですが、そんな気づきを与えてくれた本です。 ちなみに、井形さんが英国に居をかまえないで、日本、しかも あえて、都内に、英国コテージのご自宅を建てられた理由を知りたい ものです。 |