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| | | チャイルド44 下巻 (新潮文庫) |
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驚くべきデビュー作 |
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| 貫井徳郎さん、道尾秀介さんのデビュー作を読んだ時も驚いた(まだお若いのに、いきなりこれほどのものを書いてしまうのか!)ものですが、本書にはさらに驚かされました。テンポの良いストーリー展開、スリルの盛り上げ方、堅牢なプロット、と多くの美点がありますが、主人公夫婦の心の機微など、たった29年しか生きていない人の描き方ではないですよ。この作者は、一体どれほど濃い人生経験を積んできたのだ? と不思議に思えてなりません。
訳者が絶賛している、連続殺人犯の再登場の場面など「老獪」と言いたくなるほどの巧みさ。これが本当に「デビュー作」なのでしょうか?
読む前はサイコ・スリラーかと思っていたのですが、実際に読んでみると冒険小説だなと思いました。事件の真相については、手がかりが実にあからさまに示されていたのに、全く気がつきませんでした。僕はカタカナ名が苦手で、翻訳ミステリはいつも、登場人物表を見返し見返ししながら読んでいるのですが、そういう読者ほど真相を明かされた時の驚きが大きいのではないのでしょうか。「こんな事に、どうして気づかなかったんだ、俺(あるいは私)!」と。これはある意味、造本の勝利かもしれません。新潮社さん、やってくれましたね。(苦笑)
てっきり意味があると思っていたある事に、あまり意味が無かった点が残念ですが、それは僕が本格ミステリ好きなせいでしょう。ともあれ、驚くべき完成度のデビュー作である事は間違いありません。おすすめです。 |
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