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| | | 結婚帝国 女の岐れ道 |
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恋愛・セックス・結婚に対するデタッチメントが女性には欠けていると主張している本。 |
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| ロマンチックラブイデオロギーに安易に寄り添う近代女性を語りつつ、2人の著者の恋愛・セックス・結婚・老後についての考察と覚悟を対談形式にまとめている本。「この男に選ばれたワタシ」が、「この男性に必要なワタシ」と考え方を変える事で、相手男性との関係において「主体性」を持とうとすることこそが、非主体的ではないのではないか?‥と疑問を投げかける。
どういう男に選ばれるかは、当該女性にとっては「ピア」における自分のポジションを決定づけるものだけに、非常に大きな関心ごとである。本当はそんな事でピア内でのポジションは決まりはしないのだが、決まる‥と感じる女性のなんと多い事かとも2人は嘆く。
男性的な価値観と行動原理がマトリックスのように錯綜する会社的・学校的社会で、女性が生きるという事はどういう事なのかを考え、悩みぬいてきたお二人なのだな‥と素朴に納得できる内容の本。
しかし、著者らが述べている場面場面の対応や考え方は、著者ら独特のものであるので、本書を読んだ人が感化されて、本書に書かれているように振舞うのは相当にキケンを伴うことは知っておくべき。 |
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やりとりが面白い |
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| 上野千鶴子の主張も凡庸になったものだ、と思った。
それだけ(少なくとも言説的には)上野氏の望んだ世の中になったということなのだろう。
本書は対談形式だが、それぞれ相手の言うことを臆面もなく否定しつつも
話がポンポン進んでいく様が痛快である。一気に読めた。 |
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痛快かつ「気づき」を与えてくれる対話 |
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| 女性が生きていくことの難しさについて正面から向き合ってきた賢い女性同士の対話だけあって、大変読みやすく、自分も二人の会話に参加しているような感覚で読むことができた(弾丸のような会話で攻めてくる上野さんもものすごいけれど、それに怯まずにここまで率直に答える信田さんはもっとすごいと感心)。
内容は、タイトルから想像できるようなテーマとはずれたものも多く、幼少時の性的虐待や家庭内暴力など、良く言えば守備範囲が広く悪く言えば散漫になっているようにも思える。30代未婚女性をとりまく情況にテーマをしぼった方がよかったのではないだろうか。
全体に流れているのは、あらゆる通俗的な幻想から自由であれという力強いメッセージ。
「自立」「本当の私」といったものの胡散臭さを痛快なトークで一刀両断にしてくれる。
私にとっては、自分の中にあった「社会的評価への依存症」という病理を発見することができ、今後の自分の人生を歩んでいく上で大変参考になった一冊だった。
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人は皆、自分の時代の問題を抱えて墓場に行くのか |
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| 内容については他の評者の方々がまとめておられるので、私は別のポイントについてコメントさせてください。 p200で信田氏がアルコール依存をエタノールへの物質的依存だと規定した場面で、上野氏は「わたしは、そうは思わないです。人間はもっともっと深く言語的で、かつ社会的な生き物だと思うので」と切り返している。社会構築主義者の面目躍如(ちなみに第8章「人は、社会的存在でなければならないのか」で、上野氏はNOと答得ているが…)。他方、信田氏の方には本質主義の匂いがして、たとえばp243でのACをめぐる2人の応酬にも、両者の人間観の違いが顔をのぞかせている。また婚姻関係に対する姿勢の違いも、詰めればかなりの議論になりそう。でも残念ながら、そういう対立はここでは深められていない。 全体として、上野氏の巧みなディベート技術が印象的。たとえばp30で松田聖子の評価について対立した場面で、上野氏は「じゃあ、このへんでやめましょう。わたしは小倉千加子さんと違って芸能ネタに弱いから(笑)」と、深手を負わないうちに撤退してしまう。立場が逆だったら、上野氏はたぶん追撃し、打撃を与えていると思う。 最後に印象深かった上野氏の発言。p238でセクハラ裁判常勝の弁護士の「わたしたち、勝てる理論なら何でも使うのよ」という言葉に感動したと述べた後、p245ではさらに「学者の中には、理論は『正しいか間違っているか、どちらかだ』と言う人もいるようですが、わたしは、理論は『つごうがいいか、つごうが悪いか、どちらかだ』と思うんで」と啖呵を切っている。 こういう立場はポストモダン的な相対主義に直結するわけだが、ケンカ道場の道場主ならともかく、仮にも社会「科学」を看板に掲げる大学教授がいまどき不用意に口にしていい言葉ではない。世代を感じさせて、上野氏が時代に追い越されつつあることを示していると思う、悪いけど… |
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