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| | | 英国人写真家の見た明治日本―この世の楽園・日本 (講談社学術文庫) |
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日本はほとんど変わっていない! |
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| なにしろ写真が驚きます、それは当然写真家の本ですからね。この本を見る事による(文章を読むより写真に見入る時間の方が長い/写真がもっと大きかったらと真に思います)最大の知的刺激は、明治時代あるいはかなり残滓を残している江戸時代に対する自分の認識の誤りについてです。写真が鮮明なのも驚きですが、そこに写されている日本庭園や散策する人々、今でもたくさんの人が訪れる東本願寺や伏見稲荷などの神社仏閣が、現在とほとんど変わらない。石垣、鳥居、坊さん、建物、そして初老の占い師、そのへんで見かける頑固じじいそのもの。顔の表情が変わらない、顔の造りが変わらない、眼が変わらない。我々は、江戸時代や明治初期は、日本がまだ前近代の時代で、その頃の日本人は今の日本人とは全く異なった”人種”だったと考えている人が多いのではないでしょうか。しかしこの本に掲載されている多くの写真を見ると、何だ日本は明治時代とほとんど変わってないじゃないか、ということは江戸時代ともそうは変わっていない、と感嘆及び驚嘆するのです。日本は変わった環境も多いが、当時そのままの環境もそうとう多く残っていて、最も変わらないところが残されているのは、日本人の心の奥底ではないでしょうか。それは写っている人々の眼や表情から窺い知ることができます。また銅の象嵌や七宝、焼き物、様々の工芸品(その頃はまだ芸術品とは呼ばれていなかった)の当時の日本の職人の技術の高さについての記述も相当な刺激でした。写真をどうぞ、日本に対する認識が変わります。 |
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気持ちの良い本 |
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| 久しぶりに気持ちの良い本を読んだ。明治の日露戦争前後に日本を旅した英国人写真家ポンティングの旅行記である。日本人と日本文化を極めて好意的に紹介しており、日本人に生まれたことを誇りに思え、また嬉しく感じた。日本の職人、京都や富士山、鎌倉などの有名観光地、はたまた日本女性など、いろいろな日本の”美点”が紹介されている。そして、当時の一般社会の風俗や習慣を肌に感じることができる。なかには知らないことも多くあって、目から鱗が落ちることもしばしば。たとえば、富士山の中腹にある「馬返し」。これは急坂で馬が登れないという意味と思っていたが、実はこれ以上は神聖な場所なので、馬を入れてはいけないという意味だという。 また、長岡氏の訳の上手さ(日本語文法上の誤りは散見されるが)と日本語の美しさにも注目したい。上品に愛情込めて書かれた(に違いない)ポンティング氏の文章の雰囲気が訳文にも活き活きと写されている。 |
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