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事実は冒険小説よりすごい |
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| ひょんな事から著者の東チモール県知事時代日記ブログ(?)を見て、俄かには信じられませんでした。これが事実であることを、こんな仕事人がいることを。その後、著者のブログをむさぼるように追いました。本になると、現場の荒々しい息遣いはノイズキャンセルされていますが、スピリッツとして明快です。5月27日のNHKプロフェッショナルには、国連高等難民弁務官事務所ウガンダ・リラ事務所長高嶋由美子さんが登場、また、国連・法の支配・保安機構事務所DDR Sectionでは2007年12月以降、アヤカ・スズキ(AyakaSuzuki)という日本人女性がチーフを担当している。(wikiPediaより)とか、誇れるエリートがもっとクローズアップされるといいと思います。日本の子供たちのヒーロー、ヒロインとして。 |
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平和のコスト |
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| 和解という暴力があるということ。
戦闘状態を終わったばかりの土地で、隣同士で顔を見合わせるような人たちの間に、しこりがないわけがない。和解の美談は、その情緒的な問題を置き去りにする。押し潰そうとしても消えないしこりは、より大きな傷になる。
復興事業というと、福祉や教育など、なにか綺麗なものを作ることばかり発想してきた自分の浅はかさが悲しくなる。平和は自動的に訪れると思い込むことは、自らが夢見がちな世間知らずであることを露呈する。
著者の最後の一行が、胸が痛いほど、インパクトがあった。
法律を変える前に、現行の法律の中でできることの最善を尽くしたのだろうか。
言葉を変えるだけでは意味がない。むしろ、言葉を変えただけで、内実を変えたと勘違いすることのほうが問題である。言葉を変えるのは、最善を尽くしてもなお足りないときだけで十分だ。果たして、最善を尽くしたのか。
言葉だけを変えたがる、表面を取り繕えば解決したと勘違いするような浅はかな人間ではありたくない。
できることを考えるために、行うために、多くの人にこの本を読んで欲しいと思ったし、自分は続きをもっと知りたいと思った。
その後のこと、今のことを。 |
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一気に読んでしまいました |
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| アフリカやアフガニスタンでの紛争のまさに当該地域での武装解除を実践された伊勢崎氏の経験は、大げさにいえば日本の宝のように感じます。実際の資金集めから中立性の維持、武装解除に至るネゴシエーションなど実地での経験を目の当たりにすると日本の報道(特にテレビ)などで議論されている国際貢献やイメージ(映像)としての平和的貢献というものがいかにずれているのかを感じます。武装解除という現地の人々にとって大切な平和への移行プロセスに軍事力(PKFなど)が欠かせない事は、この本を読む事で十分に納得させられますし、個人的にそれが戦争を放棄する日本国憲法の趣旨と矛盾するとも思えません。むしろ目的も不明確なまま海外に自衛隊を派遣されている事実や平和を語る際に軍事力を同時に語れない雰囲気が蔓延している日本への違和感がより具体的に感じられました。普段テレビによる視覚によるイメージばかりを追いかけがちですが、映像にならない悲劇や現実がある事を忘れてはいけない事を改めて思いました。 |
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紛争、虐殺から停戦・武装解除へ |
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| 紛争での虐殺の抑止、加害者側を含めた和解プロセス、そしてシビリアンコントロール下の非武装中立の軍事プロによる軍事監視団による武装解除。国連軍による治安維持。
紛争現場は、私たちが考えている以上に複雑で予測がつかない状況で満ち溢れている。
国連の存在は、ベストではないが、アメリカ合衆国よりは、中立公正である故に人員を紛争に派遣する場合は、国連の決議が必要であることは他国の領土に足を踏み入れる上で非常に重要なことである。著者は、日本国内の右も左も他国に自衛隊を派遣するような状況のことを全然理解していないと喝破している。著者自身は、憲法9条支持者であるが、国内で語られる9条の支持者とは、支持の前提が異なる。
数々の国際紛争を目の当たりにしている著者にとって、武装解除に軍事力の力なしでは不可能としていると同時にお金の力は、必要な内政干渉にとってバーターとなる強力な武器であるとしている。カネを出すものは、非常に大きな貢献ができるのもまた事実なのである。
日本国内の自衛隊海外派遣に積極的な支持を出している論者が国連の指揮下に入らないで米国のサポートの存在として派遣しようとする態度に非常に危惧しており、そのために憲法9条がブレーキとして機能するため改定することはできないとしている。確かにイラク戦争の派遣は、国連のオーソライズがなく、事実上米軍の支援のためとなっている感が強い。
一方で日本の軍事的(兵力ではない)貢献の必要も説く。自衛隊の幹部を非武装中立の軍事監視団に派遣することも必要であるとしている。それにより、兵力的な海外派兵をせずに軍事的にも貢献できる可能性があることを示唆している。
それらの実現を困難にしているのが、日本の外交政策である。
また国内の自衛隊の海外派遣による力の誇示をする、又は海外派遣を容易にすることを希望する勢力を危惧する著者の気持ちに非常に共感する。国内の9条と自衛隊の派遣に関する論争は、復古主義者又は軍事オタクと危機管理に疎い画餅の平和主義者との間で行われているように思える。両者とも軍事的衝突や紛争の真実に殆ど無知なことを本書が教えてくれている。 |