以前テレビで三輪明宏さんが、寺山修司の葬式用花輪事件を話していましたが、知られている内容と ニュアンスがちがう。 状況劇場のメンバーは寺山さんのユーモアをちゃんと受け取って喜んでいたそうです。 当時、土方巽さん、唐十郎さんらが体をはって舞台を演じてたのは事実で、彼らのアングラのイメージと猛々しさと (ある悪質な作為もあって)あの事件が襲撃を目的にしたものだったように広まったと。四谷シモンさんというと、少しとっつき難い怖いイメージなのですが、語り口は非常に冷静で静かで、何より人に対して 敬意を持っているのがよくわかる。少年時代、自分の母親を妾にしていた笠井さんに八つ当たりで殴られたことを、 「今から思ってみれば、よくぞ殴ってくれた」と語っています。 「小さい時、僕はいつも一人だった」で始まる人生は、その後出会う人々とぶつかったり、引き立ててもらったりして 四谷シモンという人形作家を形成していく。一人では出来なかったであろうし、四谷さん自身が、その時代の多くの人々の 影響を受けてきたことを大切に思っている。 いろいろな分野で活躍している著名な人々が出てくるので、そのつながりを読むだけでもおもしろい。 「今より豊かな時代だったのだ」と思えるほど、当時の芸術運動が見える作品です。 |