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prints (プリンツ) 21 2008年夏号 特集・四谷シモン [雑誌] 
四谷シモン前編 
夢のある部屋 (河出文庫) 
カタンドール・レトロスペクティヴ―天野可淡人形作品集 (Pan-Exotica) 
病院ギャラリー―717days 2001‐2003 

 
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 人形作家 (講談社現代新書)
人形作家 (講談社現代新書)
 
¥ 924
発売日:2002-11
講談社
オススメ度:
 


 


■  芸術家で身を立てようとする人へ
以前テレビで三輪明宏さんが、寺山修司の葬式用花輪事件を話していましたが、知られている内容と
ニュアンスがちがう。
状況劇場のメンバーは寺山さんのユーモアをちゃんと受け取って喜んでいたそうです。
当時、土方巽さん、唐十郎さんらが体をはって舞台を演じてたのは事実で、彼らのアングラのイメージと猛々しさと
(ある悪質な作為もあって)あの事件が襲撃を目的にしたものだったように広まったと。

四谷シモンさんというと、少しとっつき難い怖いイメージなのですが、語り口は非常に冷静で静かで、何より人に対して
敬意を持っているのがよくわかる。少年時代、自分の母親を妾にしていた笠井さんに八つ当たりで殴られたことを、
「今から思ってみれば、よくぞ殴ってくれた」と語っています。

「小さい時、僕はいつも一人だった」で始まる人生は、その後出会う人々とぶつかったり、引き立ててもらったりして
四谷シモンという人形作家を形成していく。一人では出来なかったであろうし、四谷さん自身が、その時代の多くの人々の
影響を受けてきたことを大切に思っている。

いろいろな分野で活躍している著名な人々が出てくるので、そのつながりを読むだけでもおもしろい。
「今より豊かな時代だったのだ」と思えるほど、当時の芸術運動が見える作品です。


■  人形に興味のない方も是非!
子供の頃の出来事や人形を作るまでのいきさつ等が書かれています。厳しい現実も彼の優しい語り口にかかると素直に読むことができます。ハンス・ベルメールの人形や唐十郎や当時のアングラ芝居に興味のある方はもちろん、一人の人形作家、または俳優としての彼に触れるよい本だと思います。思わず人形作りを習いに行っちゃおうかと思ったくらいです。

■  作家として人として
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■  一気に読んだ。そして、泣いた。
本書は著名な創作人形作家、四谷シモンさんの自叙伝であると同時に、四谷シモンさんの視点から見た「昭和」という時代を生々しく赤裸々に綴った「歴史書」といってよい。「僕」という一人称で語られる言葉の一つひとつが、やさしく、ときに悲しく胸に響いた。四谷シモンさんとは「昭和」という混沌とした時代の「申し子」なのかも知れない。創作人形ファンだけでなく、「昭和」を生きてきた全ての世代に読んで欲しい一冊。平成の世となって早15年。我が国のみならず世界中が不景気でパワーを失っているように見える。本書を通して「昭和」という時代が、なぜ、あれほどまでにエネルギッシュだったのか検証してはどうだろうか。
最終章では人形の製作工程なども書かれており、人形制作の参考となると思う。

 
 
 
 
  
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