|
|---|
| ■  |
入門書というより「まとめ」っぽい |
|
|---|
| 「はじめてのラテン語」というタイトルが相応しいかどうか、迷うところです。たしかに非常に手際よくラテン語の文法が初級者向けに一通り説明されていて、その手際のよさとわかりやすさは、近年たくさん出ているラテン語の入門書のなかでもぴか一でしょう。でも、これを最初に読んでも間違いなく消化不良になると思います。
少しはラテン語をかじってみた人が、頭を整理してそろそろ本気で取り組もうかな、といったときこそ、この本は役に立つでしょう。例えば、小林標氏の「ラテン語の世界」や逸身喜一郎氏の「ラテン語のはなし」あるいは小倉氏の「ラテン語のしくみ」などをかじってみて、あるいは「CDエキスプレス・ラテン語」などを少しやってみて、そろそろ頭がこんがらがってきたなぁといったときに、この大西英文氏の手際のよい入門書でおさらいをする、というのがいいのではないでしょうか。
難点を言えば、途中までは非常にシャープなのに、なぜか最後の方だけ少しグダグダになっています。例文も少ないし、また、文法のまとめといってもあくまでも全体を通読する意味でのそれであって、活用表などは決して使えるものではありません。使える「まとめ」ならば、有田潤氏の「インデックス式 ラテン文法表」などがあります。
|
|
|---|
| ■  |
2冊目にオススメ |
|
|---|
| 「はじめての」と銘打っているが、正直、この本からラテン語に入るのは止めておいた方がいい。と言うのも、話が蛇行し過ぎており、本当に初めての人は間違いなく混乱するからだ。また、練習問題も皆無で、文中で「習うより馴れろ」だなんて言っているが、馴れようがない。ただ、既に他の本(ラテン語四週間やラテン広文典etc)を一冊"やり"通したという方には、是非とまでは言わないが、お奨めする。自分の理解度を寝転びながら、あるいは電車の中で確認出来るだろう。また、何故、未完了過去は-ba-なのか等、語源的なことも多く掲載されていて、半歩ぐらいは踏み込めるのではないだろうか。ま、逆に言うと、baって何?という方にはオススメしないというわけだ。 |
|
|---|
| ■  |
ラテン語は「偉い」のか?現代諸語のルーツではあるけれど・・ |
|
|---|
| 他の外国語学関係者に対して「ラテン語を知らないヤツはバカだ」・・という訳のわからない筆者の高慢さが、そこかしこに垣間見え、読んでいて非常に不快でした。なにも初学書の中に、根拠のないラテン語(=自分?)の優越感やらなにやらをちりばめて入れなくても・・と思いました。
ラテン語入門、という意味での内容、構成は悪くない(だろう)と思うのですが、「学習書」である以上、なおさら、筆者の姿勢や文章に不快感を覚えるようでは「習得意欲・効果」は激減すると思います。 |
|
|---|
| ■  |
文法の知識は必要 |
|
|---|
| ラテン語。西洋人の「学校時代のイヤな科目」としてもよく挙がるので、 西洋人が嫌がるなら日本人にはもっとムリな気がしてしまう言語である。 しかし、文法は、変化がとにかく多いけど、けっこうきっちりしてるので、 面倒なだけで実は思ったより学習しやすかったりする。 そんなラテン語の初級文法を、初学者むけにですます調で、雑学的知識も 交えながら詳しく語ったのが本書である。 ラテン語の参考書は、大型書店にもほんのちょっとしか置いてなくて、 しかも妙にとっつきにくそうだったり高価だったりするのだが、 これは新書、しかも講談社現代新書というメジャーな新書であるので、 簡単に、安く手に入るのがうれしい。 なるべくおもしろく、わかりやすく書こうという意図が感じられるのも 初めての人にはうれしい。 例文も多く、和訳と単語の解説がついている。 車の名前など、日常触れるものに言及するなど、読者の興味をひくように書かれている。 文法説明はかなりくわしく、しっかりした教科書にも書いてないことが 載っていたりするし、用法の説明もていねいなので、中級以上の人にも便利かと思う。 しかし文法の説明がぎっしりで、しかも品詞別に進むので、いきなり名詞の変化が 全種類出てくるなど、けっこうおなかいっぱいな感じで時折イヤになるかもしれない。 また、言語学的な説明や、英文法への言及もあるので、西洋言語の文法の知識が けっこう必要とされる。 副読本のようにして使うと良いかもしれない。ラテン語入門&復習におすすめの書。 |