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| | | <子ども>のための哲学 講談社現代新書―ジュネス |
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哲学は暇つぶし。 |
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| この本を最初に読んだ時は、何か深いことを考えているように思いましたけど、僕なりの哲学もどきを持った今となっては「永井の言ってることっておかしくない?」と思うだけです。そして、それが正しい読み方であるということも、この本に書いてあったと思います。
この本に共感したなら、それはあなたが自分で哲学をしていないからです。まず入り口としてこの本を読んでみて、真剣に永井の与太話につきあい「そうじゃないだろ」とつっこむことが出来る方は、哲学者向きだと思います。しかし、哲学することが良いという考えは、哲学をする人々と、哲学をするあなた自身が決めた、(この本で言う)”道徳”に似た、勝手な価値観だということも忘れないほうが良いでしょう。 |
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共感、知的興奮 |
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| この本には星をいくつ付けても足りません。僕の今までの人生の中で(と言ってもまだ15年ですが)出会った本で、これほど共感し、感動し、知的興奮を覚えた本はありませんでした(大袈裟だと思われるかもしれませんが、本当です)。
この本では、哲学は、(大人になるにつれて忘れてしまうような)<子ども>の問いを持ち続けることで誰でもできることだと書かれています。
永井さんは「なぜぼくは存在するのか」「なぜ悪いことをしてはいけないのか」という問いを具体例とし、哲学する方法を示してくれています。
これらの問いは僕も考えたことがあり、長い間、こんなことを考えているのは自分だけだと思っていました。しかし、1人の哲学者がそれらの問題をずっと持ち続け、僕なんかよりも深く考えている、と知って感動しました。
僕は、第一の問いに対しては、自力では、認識論的独我論のところまでしか行けなかったし、第二の問いに対しては、「人間はみんな利己的だ」というところまでしか行けませんでした。
また、「なぜ学校に行くのか」という問いに対する「権力関係による」という考えには納得しました。
日本では「哲学」というと「青年の哲学」のことを思い浮かべる人が多いような気がします。この本は、僕のように<子ども>の問いを持った人の背中を押してくれる本として、<子ども>の問いを持ったすべての人に読んでほしいと思います。
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「人」の恐ろしさを自分の舌で甞めて見る事はできない。 |
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| 「君の恐ろしいというのは、恐ろしいという言葉を使っても差支えないという意味だろう。実際恐ろしいんじゃないだろう。つまり頭の恐ろしさに過ぎないんだろう。僕のは違う。僕のは心臓の恐ろしさだ。脈を打つ活きた恐ろしさだ」
私は兄さんの言葉に一毫も虚偽の分子の交っていない事を保証します。しかし兄さんの恐ろしさを自分の舌で甞めて見る事はとてもできません。
夏目漱石 「行人」より
この本は漱石のこの記述を哲学で追及した労作である。
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