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 メタファー思考―意味と認識のしくみ (講談社現代新書)
メタファー思考―意味と認識のしくみ (講談社現代新書)
 
¥ 735
発売日:1995-04
講談社
オススメ度:
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■  世界の見方が変わる本
世界といっても国際社会のことではなくて、自分が生活している世界です。世界観が変わるといった大げさかもしれませんが、自分がなにげなく接している社会や人間関係その他もろもろの世界の理解の仕方に対していままで気づきもしなかったことに気づかされます。かなりエキサイティングな感じが主観ですがしました。

ただし途中にあるかなり多い英語の例文(いわゆる受験用の参考書みたいな印象)で、途中で冗長な感じがしてしまうのがやや残念。

普遍的なメタファー思考と翻訳の関係などももう少し論じて欲しかったなど不満はあるけれど、文献案内などもあり親切。入門書として有用と思います。

■  人間の思考や認知を支配する論理について
 人間の言葉のはしばしに見られる純粋な形式的な理屈からは割り切れない諸々の現象「メタファー」「メトニミー」「シネクドキ」。本書はこれらの現象について、日本語や英語の身近な例を挙げて、考察を進めていく。
 そこには、単純な形式では割りきれない、独特の自然言語の持つ意味の論理や、感覚のメカニズムがある。やや難解な点もあるが、ひいては現代科学のこれまでのあり方にも異議を呈するなど、非常に深いテーマへの展開を見せる。深い意味論へのいざないである。
 意味論や認知言語学では比較的メジャーなトピックではあるが、近隣諸科学においても資するところは大きいといえよう。

■  良書。
面白い。
我々人間の生活が、いかに比喩や暗喩と密接に結びついているかが良く分かる。ことばを通して人間が見えて来る。文章を書く時も、この本の中で言われていることを応用してみたい。

■  メタファーの入門書としてお勧めします
メタファーの「必須の表現手段」としての部分を解説した著書です。メタファーが言語、認識、行動に共通する大切な思考手段であるということが分かり易く丁寧に解説されています。巻末にメタファー、レトリックに関しての読書案内もあります。
専門的に追求している方には物足りない部分もあるかもしれませんが、素人の私には大変興味深く、メタファーの世界に引き込まれてしまいました。自分を取り巻く世界の見方、認識が変わったのは確かです。メタファーということに意識的になったことで、物事の構造を見極める時の手ごたえがあり、確信をあり持てるアイテムの一つになったような気がします。
英語の単語の引用が多いので、言葉の概念というものについて捉えやすいと思います。中学生の娘たちにこの著書を使って、辞書を読む必要性を説明しました。娘たちは、「面白いね」と興味を示していました。

■  辛うじて中学生にお薦め可能な・・・
まず、メタファーを研究していながら、その成果があまり自身の文章に反映されていないのが悲しい。

著者の文章はひどく貧相な部類に入る。またその文章濃度も、二十倍の水で薄めたカルピスのようでわずかにお情けほどの甘味がある程度。150ページ弱も続く彼のメタファー概説は概ね、過剰・冗長な日英の例文と二十倍カルピス文、そして極めて偏在的な人生論の賜物である。メタファーを人生論と絡めることができて彼は得々だったかもしれないが、彼がエクスクラメーションマークまでをも持ち出して雄弁になるほど私の温度はいよいよ冷めていく。柴田元幸版ホールデン・コールフィールドの言葉を拝借すると「(メタファーなんて持ち出すまでもなく、そんなことは)ちょっと考えればわかりそうなものじゃないか」である。

著者はこの新書のタイトルを決めるときに何を考えていたのだろうか?いや、まわりくどい言い方をやめてもっと直截的になろう。私の読みたかったのはメタファーについて書かれた本だったのである。それはどんなに意味においてもあなたの人生論、あるいはその辺で拾ってきた一般論であるはずはなかったのである。

この本に何らかの処方があるとすれば、それは中学英語の学習本としてである。(必要以上に)豊富な英語の例文は、私の記憶している中学時の学習用英文と比較して興味深いものが多いように感じた。加えて彼ら中学生たちにならば(ちょっとばかし「傾(かぶ)いて」しまった私とは異なり)、著者の即席人生論・一般論がなんらかの意味を持つことがややもするとあるかもしれない。

しかし、いずれにせよこの仰々しいタイトルは変更されねばなるまい。


 
 
 
 
  
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