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 ハプスブルク家 (講談社現代新書)
ハプスブルク家 (講談社現代新書)
 
¥ 777
発売日:1990-08
講談社
オススメ度:
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■  入門書として最適
歴史に突如現れ、実質上の「帝国」を築いたハプスブルク家の勃興、栄華、終焉までを4人の代表的人物を軸に描いている。

如何に権力を得て如何に拡大したか、ハプスブルク家の人間達の信条や特性、そして時代背景がうまく絡められて書かれており、すらすら読める。また、ある史実についての肯定的/否定的双方の歴史的解釈を載せており、なるべく中立に立った解釈を行おうとする筆者の意識が伺える。一方で、事実だけでなく、うまくストーリーを持たせたり、エピソードを引用したりしてところどころで理解を助ける配慮がなされている。

ハプスブルク家についての入門書として最適。

■  今日の東欧問題の起源であり、その解決策も示唆する、ハプスブルク家700年の支配
90年第1刷発行で、私の手元にあるのが04年発行の第34刷。これだけで本書がいかに支持されてきたかがわかる。私はハプスブルク家に関して、戦争に弱いくせに多くの民族を抑圧した王朝という偏見を持っていたが、本書でその偏見は見事に拭い去られた。凡庸な者もいたが、王者の矜持を胸に刻んだ立派な皇帝をなんと多く輩出したことか。これだけの長期間を新書版でよくコンパクトにまとめたと感心するが、作者があとがきで述べているように、結婚政策で国土を広げるとともに中世の華ブルゴーニュ文化によくなじんだマクシミリアン1世、太陽の没することなき帝国を、新旧両教徒の和解に腐心し、旅から旅の人生を送って巧みに統治したカール5世、諸改革を断行し中央集権化を図る賢明な女帝にして、国民と打ち解けた国母であり、家庭では慈母であったマリア・テレジア(王者らしくないとポーランド分割に最後まで反対したことを初めて知った)、そして民族主義の嵐の中で諸民族の鎹という重責を、次々に襲う家庭の悲劇にもかかわらず全うし、他民族が畏敬の念を失わなかったフランツ・ヨーゼフの4人が本書の中心をなす。そのため、三十年戦争など記載が物足りない所もあるが、それらのテーマについては他に優れた本があるので、そちらで補って下さい。各皇帝のエピソードも手際よく豊富に述べられている。本書全体を通じて、カール5世の「もっと先へ」とフランツ・ヨーゼフの「一致協力して」という人生の標語が心に残る。結局、ハプスブルク家による支配は今日の東欧問題の起源であり、かつその解決も示唆するものだったのである。最後に、他のレビュアーが指摘しているように、本書は実に読みやすく格調の高い日本語で書かれている。年表ともう少し系図と地図があればとも思うが、それらなしでも錯綜した人物間・国家間の関係がスッと頭に入ってくる。間違いなく、本書は名著である。

■  ★読み易い★
ハプスブルク家の流れが分かり易く書かれており、入門書として最適。
マリア・テレジアしかよく知らなかったのですが、そこに至る経緯、そこから
失脚していく経緯が頭に入りました。また、有名なシェーンブルン宮殿以外にも、
訪れるべきハプスブルク家ゆかりの地がたくさんあることを発見しました。
ハプスブルクを訪ねる旅に出たくなること、うけあいです。(多分・・・)

■  お子さま向け
肩すかしをくらいました。ハプスブルグ家の人々が、どのような権謀を用いて、帝国を発展させ、維持していったのかを期待したからです。「愛の力」だの、「正直者」といううだけで700年も帝国を維持するのは不可能でしょう。

読者に親近感を持たせようと、ところどころ小説風に書かれた文章は、ありきたりで面白くなく、逆に読む気を失った。


 
 
 
 
  
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