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 17億年前の原子炉―核宇宙化学の最前線 (ブルーバックス)
17億年前の原子炉―核宇宙化学の最前線 (ブルーバックス)
 
¥ 612
発売日:1988-02
講談社
オススメ度:
 


 


■  宇宙核化学の理論と自伝的歴史
黒田和夫博士は、日本の戦前から戦中〜戦後に掛けて、先生の生きた時代を面白くお書きになっている。
学生時代、来日した英国の化学者アストンに強引彼のにサインを求めたり、講演中のN・ボーアと仁科芳雄の議論に、学生の分際で議論に割って入り、丸善で買い求めたボーアの本にサインを要求したという逸話が実に面白い。ここには、黒田和夫博士の物怖じしない、闊達な開けっ広げの性格、が表れている。
太平洋戦争たけなわの時、温泉の研究で草津に行き、その熱源をウランの連鎖反応と推察したり、当時、黒田先生は、ウラン爆弾の研究の一翼を担って居たのかも知れない。
軍令部は、仁科芳雄博士にその可能性を打診していたので、その為黒田先生は、全国のウラン鉱床の探索をしていたのであろう。
敗戦後、黒田和夫博士は、シーボーグを頼ってアメリカに職を得る、アーカンソー大学での核化学の研究の日々は充実したものであった。中国の核実験放射能がジェット気流に乗りアーカンソーの上空で降る放射性廃棄物の微粒子から、その核実験がウランなのか?プルトニウムなのか?を同定したり、面白い話が尽きない。最後の宇宙におけるゼノンの謎は、ドキュメントのように面白い。
宇宙核化学の面白さを余る事無く書き表しているこの本を読んで、これから将来この方面に進もうと思う若人が出て来るかも知れない程、興味深い面白い本です。

 
 
 
 
  
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