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ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書) 
反貧困の学校―貧困をどう伝えるか、どう学ぶか 
子どもの最貧国・日本 (光文社新書) 
生活保護VSワーキングプア (PHP新書) 
子どもの貧困―子ども時代のしあわせ平等のために 

  
 
 反貧困―「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書)
反貧困―「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書)
 
¥ 777
発売日:2008-04
岩波書店
オススメ度:
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■  遅ればせに読んでおいてナニですが、必読!
 「貧困問題解決への第一歩は、貧困の姿・実態・問題を見えるようにし(可視化し)、この悪循環を断ち切ることに他ならない。本書の執筆動機もまた、それ以外にはない」(p87)とある。また後書きには、反貧困のためのさまざまな「異議申立」を広く紹介すること、「それだけが、日本の貧困問題に関して、書くに値する事柄」(p223)だと述べられている。
 要は、まず現在この国に何が起こっているかを知って欲しい、ということだろう。それは、「政府を始めとする日本社会総体は、貧困問題に関して、依然としてスタートラインにさえ立っていない」(p104)という現状認識によるものだ。
 そのことに苦情を言う必要はないだろう。
 だから本書に関して問われるべきは、書物としての出来不出来とか著者の筆の冴えとかではなく(私はそれも素晴らしいと思うが…)、読み手がどこで、いかにして「スタートライン」に立つかだろう。自分が「スタートライン」に立つ気にならないからといって、この本のパワー不足を責めるような恥ずかしい真似だけはしないでほしい。

■  日本国の誰もが知るべき事実
ルポ貧困大国アメリカ を読み大きなショックを受け、日本国内の状況が知りたくて手にした。ルポ貧困大国アメリカ (岩波新書 新赤版 1112)
案の定であり、まったく別の角度から世界経済を分析する副島氏の分析恐慌前夜を裏付けるような売国奴官僚・公務員の行ってきた皺寄せがここまで進行している。
私たち国民はこの事実を知るべきだ。知って行動を起こすべきだ。私たちや私たちの子供の世代に活力なく衰退していってしまう前に!

■  湯浅誠が東京都知事になればいいのに・・・
東大法学部大学院を卒業しながら、弁護士にも公務員にもならず、反貧困活動に全身全霊で取り組んでいる湯浅さんはやはりかっこいい・・・・。

文章を読んでいてぞくぞくします。

そこらの大学教授だとか、評論家が御託を述べるのとは異なり、湯浅さんの文章には最前線でこの国の奈落・誰も見たくない現実と格闘してきた人の強さと優しさがあります。

こういう人こそが日本人の光でありましょう。反貧困ネットワークも「だめ連」みたいなオルタナ系で終わらず、この国の未来とダイレクトにつながる「主流」になって欲しいと思う。

■  格差でなく貧困
単なる社会活動の紹介や実例報告だけでなく、社会のセーフティネットのほころびを明確に解説している。すべり台社会の解説は働く人にとって「貧困」が隣り合わせであるということを教えてくれる。

かつて「格差問題」で脚光を浴びた識者の主張が色あせて見える一方、「反貧困」という言葉は非常に鮮やかに感じる。
大切なのは「格差」の偏差値そのものではなく、「格差」の最低値である「貧困」を社会全体の問題として捉えるために、社会構造の変化を考えることだろう。
「働く貧困層」の出現は、社会が持続可能で無い証左と思える。
「格差」のみを論じていても社会の実相は見えない。現在の社会状況を論じるなら本書のように「貧困」を正面から捉えて、社会構造の変化からその原因を求める視点が必要と思う。

■  人事ではない
週に数冊の本を読んでいるが、この半年間で最もショックを受けた本。
「反貧困」というタイトルから、政策や利益追求のビジネススタイルを批判する本という先入観を持って読み始めたが、貧困を切り口として今の日本の姿を見せてくれる内容だった。貧困問題は政府の政策が悪いためだけではなく、日本人全員の選択の結果だということが淡々と語られており、貧困が他人の問題で無いことが広く知られる必要があると思った。

そのためにも、特に世論に影響を与える人たちには、是非この本を手にとって欲しいと思うし、そういう意味では「反貧困」というタイトルから先入観を持たれないよう、次の作品は、日本の将来や国力に影響する根本的な問題を論じた内容だと分かるタイトルをつけて欲しいと思う。

 
 
 
 
  
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