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二重らせん (講談社文庫) 
パワーズ オブ テン―宇宙・人間・素粒子をめぐる大きさの旅 
銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎 

  
 
 ヘラクレイトスの火―自然科学者の回想的文明批判 (同時代ライブラリー)
ヘラクレイトスの火―自然科学者の回想的文明批判 (同時代ライブラリー)
 
¥ 1,070
発売日:1990-10
岩波書店
オススメ度:
 


 


■  現代科学への批判。
高校の生物最後の授業で配られたプリントはこの「ヘラクレイトスの火」の一節「白き血、紅き雪」であった。ワトソン、クリックのようにノーベル賞を取るよりも、つまり世間的な名誉よりも、むしろこのシャルガフのような文章が書ける人間になって欲しい、と先生が話していた。ノーベル賞なんか取れないし、こんな難解な文章なんて書けるわけもない、と笑い声が上がった。

その後分子生物学を学ぶようになって塩基対合の規則を発見したシャルガフ、そしてDNA二重らせんを発見したワトソン、クリックが分子生物学の中でどんな位置を占めたのかを少しは知るようになってから「ヘラクレイトスの火」全文を読んた。

決して一朝一夕には身に付けることのできない語学に裏打ちされた教養に畏敬の念を覚える他なかった。そしてまた、高校生のときに読んだ「白き血、紅い雪」でも触れられているように、最早「自然についてよりよく知りたいから」と、「科学」本来の目的であった「知ること」のために科学を志すことはできないのだと改めて実感した。

生命科学は今金儲けの手段に利用されているように感じる。科学は技術と最早不可分に結びついており、人間の福利厚生のために役立つのならそれにこしたことはないと思うが、幾分いそぎすぎているのではないだろうか。多くの人に読んでほしい本だ。


 
 
 
 
  
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