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 日本で「一番いい」学校―地域連携のイノベーション
日本で「一番いい」学校―地域連携のイノベーション
 
¥ 1,995
発売日:2008-10
岩波書店
オススメ度:
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■  そして公教育はよみがえる
東京で「できたら子どもは公立中学にやりたくない」という意識が「社会的常識」となったのは一体いつ頃からだったろうか。それはとても悲しむべきことであるが、そう思われても仕方がない「教育の質の劣化」が起こっていたことも紛れもない事実なのだ。

だが、そのままで良いはずはない。
もともと、日本の初等中等教育はその質の高さで世界に冠たるものがあったのだ。
小学校・中学校教育を支える分厚いソーシャル・キャピタルがかつて確かに存在したし、今も日本の社会の中に残っている。本書は、「地域との連携」により眠っていたソーシャル・キャピタルを発掘し動員することで「いい学校づくり」が可能であると説き、現実の成功例を詳細に紹介し、地方でも都会でも「公教育の再生」が可能であることを立証している。きわめて説得的である。

個人的には、京都市教育委員会の取り組みがもっとも印象的であった。
大分県教委の採用汚職に見られるように、教育委員会と言えばもっとも保守的で旧弊な組織であるのが普通であるのに、京都では二代続けて教育長から市長が出ている。「イノベーティブな教育委員会」という、まるで形容矛盾のような教育委員会が京都には存在するのだ。そして本書で紹介されている京都市教委の取り組みには非常に示唆に富む。現状でも、その気になれば(とても大変ではあるけれど)これだけのことかできるのである。

日本の公教育は、これからよみがえる。そういう確信をもたらしてくれる良書である。

 
 
 
 
  
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