| 日本の大学を卒業後、イギリスの大学院に留学して感じたのが、自らの教養の無さ。本はよく読んだほうだが、それでも、欧米の大学生の学習量と比べたら雲泥の差だろう。 その辺の「知的土台」の差が、イギリス人の世の中を見る的確な判断力、外交力の差になって現れているように感じる。1990年のバブル経済真っ只中、日本の衰退を予言した本「日はまた沈む」を著わしたのはイギリスの経済誌The Economist編集長のビル・エモット氏だったし、日本経済新聞アナリスト・ランキングで5年連続1位を獲得したのはやはりイギリス人のピーター・タスカ氏だったりする。 本書に紹介されている101冊を学生の間に読んでいたら随分違っていたと思う。既に40を過ぎ、遅ればせながらですが、今から読んでみます。10代、20代でしか身に付かないこともあるだろうが(悔しい)、読まないよりまし。当然、現役の学生には是非勧めたい。 なお一点だけ間違いの指摘を。後書きで、旧安田海上火災がゴッホのひまわりをオークションで落札、「自分が死んだら棺桶に入れて一緒に燃やしてくれ」と言ったという話が出てきますが、これは大昭和製紙の斉藤会長ですね。 ゴッホのひまわりを落札したのは確かに安田海上ですが、勿論、オーナー会社でないので、サラリーマン社長あるいは会長が(買う決断は出来ても)勝手なことは出来ません。ちなみに、斉藤会長が買ったのは「医師ガシェの肖像」で、斉藤氏の死後、借金のかたに銀行に押えられてしまったようです。 こんな本を編集する人でも間違いはあるのだなと。(余談でした) オリジナルのアイデアがある本というわけではないので★四つとします。 |