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| | | マインド・タイム 脳と意識の時間 |
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非常に興味深い内容だが、読むのに根気がいるのが難点 |
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| 述べられていることは非常に興味深い。この実験結果に基づく学説が、その意外性のために最初はまったく受け入れられなかったのも無理はないと思う。私も実験事実は受け入れるとしても、欧米の哲学の根元である「自意識の存在」がゆらぐような意思決定の仕組みには驚いた。著者もわざわざデカルトを蘇らせて、自意識といかに両立するかという架空対談を行うに至ったほど、意外性のあるものだ。
しかし本書で著者が一番言いたかったのは、斬新な学説ではなくておそらくこのフレーズである。「実験上の発見は多くの場合、直感に反した結果と独創的で創造的な推論をもたらします。おそらく量子力学ほど直感に反し、常識と対立するものはないでしょう。それにも関わらず、量子力学は物理の大きな柱と考えられており、実験による観察の結果を正確に予見しているのです」
量子力学が、直感に反する結果を実験で検証した結果、今は物理学の基本事実として君臨しているように、著者が専門とする大脳生理学においても、実験科学者としての著者の業績が共通認識として光り輝くのだということだ。
しかし、私にとって本書は読みづらいこと甚だしくて、何度も投げ出してしまった。
まず序文が重すぎる。さらに最初の章も、理論先行で実験による再現可能な検証が軽んじられてきた事に対する積年の恨み辛みが噴き出したようでいただけない。これから読むのであれば、いきなりから2章から読み進めるのが適切だ。それでも訳者による訳注が挟み込まれないと著者の意図が分かりにくい文章だったりするので、読了するのに根気を要するだろう。そのときは翻訳者のあとがきが一番簡潔なので、こちらを読んでからの方が入りやすいだろう。もっとシンプルに、わかりやすく書いて貰えれば、さらに読者層が広がるだろうにと思える。
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意識とアウェアネス |
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| リベットは、意識が気付くためにはその刺激が最低400ミリ秒の時間の持続がなければならないこと、結果的に人の認識は0.5秒遅れるというセンセーショナルな発見をしたことで有名です。本書でもその実験経緯などが専門家でなくてもわかるように平易に説明されています。
さらにリベットは、この「認識の遅れ」の発見から、本書で非常に示唆に富むいくつかの理論をあげています。その議論はスポーツ選手の身体を動かす自覚から、芸術家の創造性、哲学、宗教まで多面的で興味深いものです。大脳生理学の本ということにとどまらず、生物的な現実に基づく人間の思考に関する考察の書として読むことができます。彼の論点は非常に射程の長い興味深い議論です。一読をおすすめします。 |
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